2013年05月31日

【商品紹介】資生堂 IHADA【概念の暴力】


カテゴリ作って開き直ったら、商品紹介記事が続くなぁ。
今回紹介するのは資生堂がイチオシの化粧品、その名も『IHADA』
読み方は「イハダ」だそうだ。
この商品自体は2011年に発売されたもので、医薬品としても特に目新しいものではない。
ブランドサイトはこんな感じ。
http://medical.shiseido.co.jp/ihada/index.html
いかにもスイーツちょい上世代好みのしそうな構成だな。

シリーズの商品は3種類。
ローション、エッセンス、クリームで、いずれも入ってる成分が異なる。
ブッ叩くのは後にするとして、まずは順番に紹介しよう。
ちなみに、添加物のカタマリそのものである化粧品に対して、さらに添加物に突っ込む野暮なことをするつもりはない。
というか突っ込んでたら記事が終わらないほどに突っ込み所しかないので省略。

●イハダ プリスクリードS 100ml 参考価格(2,680円)
[成分 分量](1g中)
クロルフェニラミンマレイン酸 10mg
アラントイン 2mg
グリチルリチン酸二カリウム 1mg

●イハダ プリスクリードD 50ml 参考価格(7,140円)
[成分 分量](1g中)
ウフェナマート 50mg
トコフェロール酢酸エステル 5mg

●イハダ プリスクリードAA 30g 参考価格(4,720円)
[成分 分量](1g中) 
ウフェナマート 50mg
ビタミンA油 2mg
トコフェロール酢酸エステル 5mg


上から順にローション、エッセンス、クリームね。
マレイン酸〜はアレルギー用のお薬で、皮膚用薬だとまんま痒み止め。
アラントインは組織の修復を助ける・・・と言われてるけどぶっちゃけ空気
トコフェロール酢酸エステルはビタミンEをカッコ良く呼んだもの。
で、聞きなれないだろうウフェナマートは非ステロイド系抗炎症薬。
効き目はステロイドよりも弱いけど、色素の沈着や皮膚の浅薄化が少ないんで、ステロイドよりは使いやすい成分ではある。
すげぇ大雑把に言うと、痛み止めを塗るようなもんだと思ってくれればいい。


さて、まず突っ込む所はというと、ブランドサイト。
おいら最初に「化粧品」として紹介したけど。
その流れでブランドサイト覘いて、この商品が医薬品だと気付いたヤツはどのくらいいる?
資生堂なんつー化粧品で有名な会社名を前面に押し出しておきながら、医薬品である旨の説明はすみっこにちょっとだけ。
なに?医薬品だって知って貰いたくないの?
だったら中途半端な薬品混ぜたりしねーで今までどおり化粧品でスイーツ共を騙してれば良かったじゃねぇか。
騙す方も騙されるほうも同レベルでお似合いだよ。
こっち来んなばっちい。

一般人はあまり気にしないだろうけど、医薬品ってのは食品以上に厳格な管理が必要なんだ。
中身の品質はもちろんだけど、CMやパッケージの外装にもすげぇ細かい決まりがたーーっくさんある。
有名なのはテレビCMでは一定音量以上で「ピンポン♪」って音を鳴らして注意喚起しなければならない、とかな。
流石にウェブサイトでそこまでする義務は無いけど、普段薬を扱ってない会社が薬を扱うんだから、医薬品であることを目立たせるくらいの機転くらい利かせろよと。
まあ、間違いなく「わざと」なんだけどね。


次に件のウフェナマート。
実はこのウフェナマートにはブフェキサマクという同じはたらき方をする兄貴分がいた。
この兄貴は回収にこそならなかったものの、現在は軒並み製造中止。
その原因は接触性皮膚炎という急性副作用にあった。
肌に塗るもんなんだから皮膚の炎症という副作用自体は珍しいものではないのだけど、こいつの副作用はちょっと重症だったんだな。
かなりの広範囲に皮膚炎が広がるという症状と「ある要素」が重く見られたらしい。

もう一度言う。
ウフェナマートもほぼ同じはたらき方をする。
じゃあ何故にブフェキサマクはアウトでウフェナマートはOKなのか?
ブフェキサマクだって非ステロイドで安全で効果も穏やか、で通ってた商品だ。
ステロイドの使い辛い場所や、子どもの皮膚にだって積極的に使われてきた。
その違いこそが「ある要素」、つまり報告数だ。
皮膚炎といえば最強のステロイドをポンポン出す屑医者ばかりで出番の無い病院処方から、OTC化されて一般医薬品へ。
これまたベクトルが反対向いてるだけで同じように屑なステロイド嫌いの客が、ブフェキサマクに飛び付く。
使用者が一気に増えることで、それまでぶっちゃけ良く分かってなかった急性副作用の全容が見えてきたと。
その全容は思ってたよりも深刻なもので
「あれ?これ馬鹿の手に届く所に置くのはヤバいんじゃね?」
となったわけだ。
商品化して月額取りながらオープンベータテストするクソネトゲみたいな事をやったんだ。

ウフェナマートにお鉢が回った理由ももう分かるよな?
副作用の報告数が少ない。
そんだけ。
マリオばっか使ってて行き詰ったからルイージで行ってみよう!!
というガキの考えそうなことを、大人が大真面目にやった結果が今のウフェナマート。
マリオもルイージもカタログスペックは同じだってば。
んで?
そのルイージをマリオですらされなかったような、長期に渡って顔面に連用して、今度はどんな報告が欲しいわけ?
カネ取ってオープンベータテストは継続中ですよ。はい。


そして量。
100mlに50ml?
多過ぎんだろ医薬品ナメてんのか。
たかが対処療法の薬をいったい何日分処方しくさってるつもりだオイ。
都合の良い所は化粧品ヅラして、客も騙されて化粧水代わりに毎日使ってくれれば万々歳だよなぁ?


あと値段。


             アホか!!!!



言及すんのも莫迦らしい。
どうして既存の医薬品を3倍に薄めて文字通り水増しただけの商品が、元の商品の4倍の値段になるんだよwwwwww
もう錬金術師にでもなっちまえよwww
ああ、目的が金(キン)か金(カネ)かの違いだけで、既に立派な錬金術師でしたねwwwサーセンwwww


ステマ臭せぇネット上の評判を見るからには効果は上々。
そりゃそうだ腐っても医薬品、阿呆共を騙すことに命を賭けてる化粧品とは根底からして違う。
今まで「マイナス」を使ってた人間が「わずかなプラス」を使ったんだ、さぞや良い反応が得られるだろうさ。
こと使用感においても細心の注意を払っているだろうね。
使い心地「は」良いんだよ。
そして悲しいかな、一般人にとってはそれが全てなんだよ。
ハンドクリームの尿素や胃薬の重曹でそれは十二分に理解してるさ。
なまじ良い使用感は、受診の妨げにしかならないこともね。

勿体無い話だ。


にほんブログ村 健康ブログ 健康カウンセリングへ
こんな反発、資生堂は折り込み済みさ。
それを飲んでまで、新しいことに手を出さなきゃならんほど切羽詰まってるっつーことでもある。

人気ブログランキングへ
ブログパーツ
posted by 猫耳将軍 at 07:25| 北海道 ☔| Comment(20) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月04日

【商品紹介】塗るグルコサミン キダDX【草葉の陰で大爆笑】


やあやあ久しぶり。
一ヶ月ぶりの更新だ。

今回コキ下ろす商品はコレ。




米国財団法人 野口医学研究所から発売している、その名も『塗るグルコサミン キダDX』だ。
おいらの店では二年前くらいに取り扱いを始めたっけかな。
もちろんおいらの意思ではないので悪しからず。

まず画像をよーっく見ると分かると思うけど、発売元の名前の通り千円札でお馴染みの顔がデカデカと印刷されている。
知っての通り、野口英世は間違いなく偉人だ。
その野口英世の名前と顔を背負ったこの商品。
彼の功績をこの商品に少しでも重ねた人は、この先おいらに壷や絵を売りつけられないように注意してくれ。

この商品を否定したいだけならば、たった一言で十分だ。

曰く
『「グルコサミン」と「効く」という言葉は同時かつ並列に使用されることは絶対に有り得ない』

これだけで済む。
分かるかな?
「効く」という言葉と同時に語られる事そのものが許されていない成分ということだ。
だってグルコサミンって医薬品成分じゃないもの。
何らかの症状に対して「効く」と謳うことを許されるのは医薬品のみ。
逆説的に言えば「グルコサミンはいずれの症状にも効かない」ということになる。

液体なりゼリーなり錠剤なり粉末なり、経口摂取するグルコサミンはそれこそ蔓延るクソの如く大量に発売されている。
だが、たとえそれが静脈注射だろうが舌下錠だろうが、「グルコサミンであるならばそれは即ち効かない」のだ。
それを皮膚の表面に塗りたくろうというのが、今回紹介するこの商品である。
中身はっつーとグルコサミンにMSM、それに何を目的としたのか意味不明のエミューオイルを配合したクリーム剤。
つーかエミューなんてマイナーな動物、メイン客層のジジババは知らないだろ絶対。
ダチョウの亜種程度の認識があればたぶんおk。
つまり、鳥の油を混ぜてるんだとさ。
さっき近所のイオンで鳥皮がグラム38円で売ってたよ。
フライパンで炙るだけで似たような油ができるよきっと。

さて、商品そのものに対するコキ下ろしはこれで十分だろう。
むしろお粗末過ぎてこれ以上書くべきことがない。
こんなゴミよりずっとずっと興味深いのが、さらに輪をかけてゴミクズのこの野口医学研究所だ。
とりあえずHPはこちら。
http://www.noguchi-net.com/
http://www.noguchi-inc.com/
まず設立趣旨を読んでみた時点で薄々感じてはいたが・・・
このクソ団体、活動内容は野口英世のそれとは何の共通点もない。
野口英世自身はもちろんのこと、彼の子や縁者に至るまでまったくのノータッチ。
必要なのは彼の思想ではなく、彼の名前と功績だけでそれ使って金儲け!という考えが容易に見て取れる。
野口英世は細菌学のスペシャリストであったが、その名を冠した組織のやることと言えば、専ら健康食品の開発とドマイナーな商品への認定(笑)だ。
もちろん公的機関ではないし、その認定(笑)には効果や根拠など何も存在しない。
それでも認定を得た商品の一例を挙げると

えがおのヒアルロン酸:http://www.241241.jp/
エコム エアマスク:http://ecom-japan.com/clo2/es-010.php
プラス水素水:http://www.k-praisen.co.jp/SHOP/h2_003_1.html
ゲルマニウム:http://www.groupjtc.com/jp/main.php


もう見ただけで察せるレベルの胡散臭さwww
これら全部コキ下ろすだけでご飯3杯はイケるwww
しかも認定商品の発売元=全てスポンサーのオマケ付きwwwwww
要はカネ貰って認定という名の出来レースやってるだけの茶番団体。
野口英世が人格的に優れている人だったとは全く思わないが、いくらなんでもこれは彼の名前を使う意味が全く無い。
彼は色々と自堕落な逸話の多い人間だが、医学を合理的に捕らえる人間でもあったはずだ。
そうでなければ100年前の様々な障壁の多かった時代に、わざわざアメリカで細菌学を学ぼうだなんて考える道理に合わない。
新しい概念に対する研究とは仮説から連なるトライ&エラーの繰り返しだ。
そこにミスが生まれるのは当然だが、少なくとも彼は研究者として、未確定の事象をさも確定した事象かのように嘯くことは無かったはずだ。

それこそ、研究そっちのけで健康食品を躍起になって販売し、その健康食品に対して「メディカル」などという噴飯モノの形容詞を当てはめる事など有り得ない。

「素晴らしい商品をより広めたい一心で」必死こいてエセ食品を売りさばく一方で、30万円以上もの年会費を要するプレミアムクラブなどを組織する浅ましい矛盾など犯すはずがない。

日米英各地で訴訟を起こされ、あまつさえ賠償命令が確定したにも関わらず、それを未だに無視し続ける組織であるはずがない。

あるはずがないのに。
残念ながらこの組織は現にそういう組織だ。

最後にひとつ小ネタを。
公式サイトにも記載のあるこの財団法人の住所。
1020 Locust Street Suite M-70 Philadelphia,
PA19107-6799 U.S.A

これをストリートビューで見てみると、きっと面白いものが見れるよ。
いや、正確には「見れない」かね。
つくづく、最近のマップサービスってのはとんでもないもんだねぇ。

にほんブログ村 健康ブログ 健康カウンセリングへ
医学の範疇に愛や思いやり、自然なんて単語を出す組織ってのはこんなレベルだ。
人気ブログランキングへ
ブログパーツ
posted by 猫耳将軍 at 10:05| 北海道 ☔| Comment(40) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする