2013年09月18日

ボルタレンCMの棒読みは何とかならんのか。


去る今年4月、ついに、やっと、今さら(?)ジクロフェナクナトリウムが第二類医薬品へとリスク区分が変更された。
それを受けて今年6月には大正製薬のジクロテクトシリーズが、そして8月には久光製薬のフェイタスZシリーズがリニューアルされた。

ジクロフェナクと書いても何のことか分からない人はボルタレンと脳内変換してくれ。
痛み止めとしてお世話になった、或いは現在進行形で手放せない人も多いはずだ。
実績は疑うまでもない良い薬だが、そんな便利な薬が実質自由に買えるようになるのにここまで時間を要したのには理由がある。
その高い効果のために、現行のOTC薬に比べて副作用のリスクが大きいからだ。

今回は以前書いた《念のため、おいらは質問に忌憚なく答えてくれる久光さんが大好きです。》に付け足す形で実際の商品の選択も含めてさらっと紹介しよう。

湿布剤としてのジクロフェナク製剤は現状では膏剤に対して1%しか配合されていないが、それでも現行の一般用医薬品湿布としては最も優れた効果と実績がある。
それはフェルビナクが5%配合されたリニューアル後のフェイタスを含めても揺らぐものではない。
しかし上で書いたとおり、その高い効果の裏返しで同じNSAIDsであるフェルビナク製剤に比べて添付文書の「相談すること」に大きな追加がされている


次の人は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者にご相談ください。

・次の診断を受けた人。
消化性潰瘍、血液障害、肝臓病、腎臓病、高血圧、心臓病、インフルエンザ

・次の医薬品の投与を受けている人。
ニューキノロン系抗菌剤、トリアムテレン、リチウム、メトトレキサート、非ステロイド性消炎鎮痛剤、ステロイド剤、利尿剤、シクロスポリン、選択的セロトニン再取り込み阻害剤


何だかゴチャゴチャと病気や薬の名前が羅列されているな。
特に薬の方は使っている当事者でなければ何の薬なのかさえ理解できないモノが多いだろう。
本当はこれらの「相談すること」のほとんどはNSAIDs全般、つまりこれまで使われていたフェルビナク等にも厳密には該当するはずの事だ。
個別の病気や薬に対する「なぜ医師に相談しなくてはいけないのか?」まで説明するとそれだけで3つくらい記事が書けそうなので省くが、これまでは無視できていた事を厳密に適用しなくてはならない位にはNSAIDsとしての働きが高く、また、副作用の報告件数が多いという事になる。
自分で説明を省いておいて矛盾するが、これだけだーっと羅列されると1つでも薬を飲んでるヤツは大抵引っかかる程度には網羅されてしまっている。
もしも自分が飲んでる薬との使い合わせが心配なヤツがいたら遠慮せずにコメントに書いてくれ。

そして大事なのがもう一つ、恐らく副作用の頻度としてはこちらの方がずっと可能性が高いと思われる。

・光線過敏症
貼付部に強いかゆみを伴う発疹・発赤、はれ、刺激感、水疱・ただれ等の激しい皮膚炎症状や色素沈着、白斑があらわれ、中には発疹・発赤、かゆみ等の症状が全身に広がることがあります。また日光が当たった部位に症状があらわれたり、悪化することがあります。


要は「シップを貼った部位を強い日光に当てんなよ」という警告だ。
これも本来NSAIDsの外用薬ならサリチル酸グリコールですら起こり得る副作用なんだけど。
ジクロフェナと、同時に一般解禁されたピロキシカム、そしてモーラステープでお馴染みのケトプロフェンの3つは特に光線過敏の副作用報告が多いクセモノなんだ。
これがシップ貼ってる間だけじゃなく、使用をやめてからも一週間、できれば二週間は光に当てちゃダメってんだから面倒臭いことこの上ない。
必然的に首はもちろん腕や肩に使うときも注意が必要ということになる。
まさかこれらのシップが必要な歳にもなって腰パンしながら外出するような阿呆はいないよな?

ちなみに特に光線過敏の多いこの3成分の中でもケトプロフェンの報告数と症状の重篤さがダントツ。
おまけに
「光に当てちゃダメなんだから日焼け止め塗れば良いんじゃね?うっはwwwオレ頭いいwwww」
とか考えた阿呆はさらに症状が増強されてえらいことになる巧妙な孔明の罠。
なのにケトプロフェンのシップっておいらの覚えてる限りで少なくとも2011年には指定2類医薬品としてスイッチされちゃってるんだよねぇ。
厚生労働省の方って「リスク区分」という文字が読めない外国人か、「リスク」の意味が分からない白痴のどっちかなのはほぼ確定ですよと。
テメーらの都合で管理がクソめんどくせぇだけで誰の役にも立たねぇリスク区分なんつーもん作ったんならきっちり機能させれよクソが。

と、注意すべき点としてはこんな感じ。
無視してもいーけど、医療用としての副作用報告件数はマジで多いからな。
今までのOTC薬と同じ感覚で使って文字通り火傷しても知らんぞ。


さて、それじゃあお待ちかねの実際の商品選択について。
つっても2類にスイッチされたばかりだから、あまり選択肢が無いんだ。

まずは会社名よりもボルタレン(商品名)が有名なノバルティスファーマ。
スイスに本社を置く外資企業だ。

・ボルタレンEXテープ(7cm×10cm)
 7枚・・・980円
 14枚・・・1680円
 21枚・・・2480円
・ボルタレンEXテープL(10cm×14cm)
 7枚・・・1680円
・ボルタレンEXゲル
 25g・・・1280円 
 50g・・・1980円
・ボルタレンEXローション
 50g・・・1580円
・ボルタレンACローション(ジクロフェナク量1/3)
 50g・・・1580円



うん、さすが本家。
過不足のないラインナップだ。
ボルタレンACローションはスペック見ると誰が買うんだコレ?と思えるだろうが、ニオイが少ない処方になっているそうだ。
残念なのは、せっかくの本家本元なのにこれらOTCの製品ではノウハウと実績の詰まった医療用のボルタレンとは異なる基材を使っている事か。
何でそんなワケのわからんことをしたのかね。
それとこの先を見れば分かるけどゲル剤が高い

次は湿布剤特化の久光製薬からフェイタスZシリーズ。

・フェイタスZテープ(7cm×10cm)
 4枚・・・630円
 12枚・・・1680円
・フェイタスZシップ(10cm×14cm)
 6枚・・・1260円
・フェイタスZゲル
 25g・・・980円
 50g・・・1781円


褒めるべき点は久光独自のバリピタシートと、フェイタス3.5に引き続きモーラステープの基材を使っている所。
あとゲルだけはボルタレンに比べて安いね。
しかしラインナップは正直どうしてこうなった・・・と。
4枚なんてどこら辺の層の客が買うんだこんなもん。
しかもLサイズがシップしか無く、パッドを腰に使いたければかなり割高の12枚入りを買って下さいませお客様^^


そして最後に大正製薬のジクロテクトPROシリーズ。

・ジクロテクトPROテープ(7cm×10cm)
 7枚・・・980円
 14枚・・・1680円
・ジクロテクトPROテープL(10cm×14cm)
 7枚・・・1680円
・ジクロテクトPROゲル
 25g・・・1080円
 50g・・・1880円
・ジクロテクトPROローション
 50g・・・1580円
・ジクロテクトPROスプレー
 90g・・・1880円


価格帯は明らかにボルタレンを意識してるな。
しかしジクロテクトPROのウリは貼り損じ防止機能
興和新薬のパッド剤にも似たような機能はあるけど、ジクロテクトのそれは完全上位互換。
おいら自身も実際に自分で試したけど、クシャッと丸めてポイと放置状態から勝手に元に戻るという謎のハイスペック
もちろんシワはつくけど、3回くらい同じことやっても問題なく貼れてしまった。
もし買ったら一度は試してみて欲しい。
あ、スプレーは言うまでも無く価値無しなんでスルー推奨。


あまりのフェイタスZの酷さに3択とい言いつつ選択肢が無いという感想に落ち着いてしまった訳だが。
せっかくフェイタス3.5で築いたシェアをこんな下らない理由で壊すのも勿体無いよなぁ。
そしてこんな誰でも分かる危機感を久光の首脳陣が持ってないってのは流石に有り得ない・・・と思いたい
フェイタス5.0なんて誰得のヴァージョンアップなんてしてる場合じゃねぇよ。

やっとジクロフェナクが下りたことでこれからの湿布剤はまさに群雄割拠。
佐藤製薬も数ヶ月後に新製品の発売を予定しているし、ゼリアと第一三共がこのまま黙っているともちょっと思えない。
これから出てくる製品の付加価値次第では今回のネタなんて簡単にひっくり返るだろうから、飽くまで参考程度に頼むよ。

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うちのアフィから塗るグルコサミンを買ったヤツが4人もいる。
あんだけディスったのにマジかよ・・・。

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posted by 猫耳将軍 at 20:28| 北海道 ☔| Comment(14) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする