2014年08月16日

某弓兵「別にビオフェルミンをヤクルトで飲んでしまっても構わんのだろう?」


今回の記事に至る経緯はこちらを参照

いいもん。
こうなったら矢尽き刀折れるまで擁護してやるもん。
えーっと何だっけ?恥の上塗りすればいいんだっけ?
違う?乳酸菌を一日数百億ぽっち摂取して何かスゴそうな事になるように説明すればいいのかな。

えー、読者の皆々様におかれましてはご機嫌麗しゅう。
今回の記事の楽しみ方と致しましては、以前から何度か質問に挙がっておりました
「そんなに薬に対して本心ではボロクソでどーやって薬売んのよ?」
という質問に大変不本意ながら記事という実践を通してお答えする形になりそうです。
乳酸菌大好き!という信者様に於かれましても、また、乳酸菌?ペッ!という懐疑派の方に於かれましても
猫耳が普段どうやって壷や絵、もとい、本心では糞味噌に貶している薬を売っているのかをお楽しみ頂きながら読んで頂ければ幸いにございます。

さて今回は端から負け戦、戦い方や体裁を気にする必要もあるまい。

乳酸菌を否定するヤツらが決まって言うことが一つ。
「体内にはだいたい100兆個の菌がいるよ!」
「そん中に数億ぽっちの乳酸菌を投入して何か違いあんのかよ!」
ここから切り崩そう。
いくらビフィズス菌が有名だからって、腸内100兆が全部ビフィズス菌なわけあるめぇ
ビフィズス菌について話してんのに、いくら細菌叢で全部で一つだからって関係ない他のヤツらまで出して比較すんのはフェアじゃねぇよ。
まずはwiki先生から取り出しましたるこの図を見よ。
Fecal_microflora_compos_ja.png
ここで見るべきは乳幼児やジジババなんて特殊な所じゃなく20-64歳群。
これによるとウンコ1gに対して平均470億個くらいの菌が含まれているそうな。
ちなみに細菌量は固体人種、主食によって数百億は平気で増減するもんで、ウンコ1gあたり100億〜1000億個とすげー幅がある。
470億っつーとちょうどその平均を算出した数値なんだろう。
そのうちビフィズス菌は何個だ?
正確な数は分からんがグラフからすればせいぜい70億個くらいのもんだ。
菌の数が多ければビオフェルミンにとって不利だっつーなら最大限不利な方でこのグラフの2倍で考えようか。
それでもビフィズス菌類は多めに見積もって150億個程度か。

ところでこのまことしやかに信じられている「100兆くらい菌がいる」説
まさかヒトが死んだ瞬間に腹をばっさりかっさばいて大腸と小腸をズルッと引っ張り出してギューっと絞ったわけでもなし。
どーやって算出した数値なんだ?
探し方が悪いせいか総量が100兆以上という話は数あれど、それをどこの誰が、どうやって導き出した数値なのかが終ぞ見当たらなかった。
もしソース知ってるヤツがいたら誰か教えてちょ。
見当たんないからおいらがざっくり予想する。
ウンコはせいぜい一回に200gくらいだが、腸内容物は大腸だけでも2kg程度はある。
なら1gあたり1000億×2000gで100兆っつーそれっぽい数字になるんじゃねーの?

さらにwiki先生によると
小腸上部:内容物1gあたり約1万個
小腸下部:1gあたり10万-1,000万個
大腸:1gあたり100億-1,000億個
だそーだから、やっぱ小腸部分は誤差範囲内で、菌の数に関しては無視できるって事だ。
つまり、ウンコの菌構成比は大腸内のそれに極めて似通っていて、大腸内のビフィズス菌数は大腸内に15%くらいはいるんじゃねーの?
という仮説に行き着くわけだ。
ほら、100兆個なんてすげー事言ってたけど、たったこれだけで比較対象が15兆個まで減ったぞ。
で、ヤクルトBLに含まれる菌は一回分で70億個?

             15兆VS70億の大決戦!!

・・・一人頭2100人とちょっと殺れって?
おい、どーすんだよこれ。
KOEIの無双シリーズならわりと余裕な数字が出ちまったじゃねーか。
彼我の戦力差を勝手に誤認して勝てません!って、そんな無能が指揮官ならそりゃ戦う前から負けが決まるがな。

分かってるよちょっと皮肉りたかっただけだよ。
戦う前提で一人頭2000人とか書いたけど、ウンコ内の菌が一振りでワーと吹っ飛ぶ雑兵でなければ、BLの乳酸菌が呂布や幸村やアムロという訳でもない。
そして「うっはw相手は100兆個ww無理ゲーww」
と勝負を投げている諸兄方もまるっきり無能な指揮官というわけではない。
この場合の1個は平均化された1個であり、そこに固体の戦力差が無い以上は一騎当千こそ無茶な話で、2000個VS1個っつーのは依然として如何ともし難い差だ。
この牙城をさらに切り崩さなければおいらがダイソーで買った壷をウン百万円で売ってウハウハする夢も潰えるのだ!

っつー事で、おいらの夢のためにもまずは彼我戦力差を地道に削ろう。
まずヤクルトBLを1包だけ飲んで効くわけないじゃないですかーwwwやーだーwwwww
っつー事で一日あたり3回、これで210億個。
んで一日だけ飲んで効くわけないじゃないですかやーだーwwww
だからある程度の期間飲んでくださいっつー話だ。
ちなみにヤクルト社と明治社のデータによると、4週間飲み続けた結果、菌量に関してピークが見込めたのは共に4週間目。
つまり一ヶ月間というスパンに限った話ならば連用すればする程効果が見込めるという事だ。

さて次。
@「もともと腸内に住んでない菌をブチ込んでも全部抜けるんじゃねーの?」
A「せっかく菌を入れてもそのままウンコで出たら意味ねーじゃん」
B「だから飲まなくなったら効果無くなるんじゃねーの?」
ここはちょっと素面に戻って否定させて貰おう。
おいらがいま恣意的に、あえて本音ではなくヤクルトBLを擁護しようとしているのを差し引いてもだ。
こんな理屈にもならない話を真面目に吐かしているのなら、それは今おいらがしている、意図的に不利を隠し矛盾に満ちた虚構と同レベルの話をしていることになる。

まずカゼイ菌やブルガリア菌はともかく、ビフィズス菌は実際に大腸内に住んでいる
つーかカゼイ菌も小腸には住んでいる。
住んでいない菌を加えても意味が無いと言う論は、裏返せば住んいでる菌には何の反論にもなっていない。
これで@の前半は相手の属性を一方的に決め付けて仮定で否定する何の意味も持たない言い掛かりに成り下がる。

次に@とAの菌が結局は全部抜けるという反論。
こんなもの証明のしようが無い話だが、感覚的には恐らく正しいのだろう。
そうでなくとも菌なんざ俺屍やピクミン以上にとんでもねーサイクルで生まれて死んでを繰り返す生物群だ。
それが基本的に毎日排出されるウンコとその通り道という過酷な環境に住んでいるのだから、寿命を全うせずにサヨナラする率もさらに高いだろう。
だがそれがどうした。
そんなもんもともと住んでる菌でも入ってきた新参の菌でも同じじゃねーか。
結局どっちも天寿全うしてせいぜい一週間、運が悪けりゃ生まれてそのままサヨナラだ。
腸内の菌がすべからくウンコで流れる可能性を孕んでいるのに、その可能性を経口摂取の菌にだけ適用するのはアンフェア通り越してキモい。
摂取する菌を染色でもして、それが翌日、翌々日のウンコにどんだけの個数と割合で混じってるか実験したヤツなんていんの?
ウンコに混じってる菌が昨日飲んだヤクルトの菌だっつーなら、最低でもその程度のソースくらいあるんでしょ?

でも実際のところやったのは、飲んだあとのウンコには飲む前のウンコより沢山の菌が入ってる!
そしてその菌の大きさの平均は飲む前より大きいものが多いから、その大きな菌は死んで破壊されたものではなくて生きてる菌だ!
その程度のもんでしょ、くだらねー。
それって、大きな菌が多ければ多いほど生きて届くことの証明、もしくは大腸で元気な菌が増殖なりして増えてることの証明でそのままどストライクでブーメランですしー。
だいたい届いた菌がウンコとして排出されないだなんて非科学的なことだーれも言ってないですしー。
それに腸に入ってブリッと出るまで間の菌の働きは無視すんの?
菌って環境を作る生き物だし、摂取された菌の単純な仕事量でさえ現状の科学じゃ算出できないのに。
同種の増殖に適した環境を作ることなんて考慮に入れた?
上の大雑把な計算を引き合いに出すけど、一日三回飲んだら単純計算で1/700増えるんだぜ。
全部は生きて届かないだろうけどさ。
そしてその1/700はそのまま固定じゃなく、菌なんだからそこからネズミ算以上に増殖すんだぜ。
その間にも次の日にはまた1/700追加だぜ。
そいつらも、前の日に入って来た生き残りもまた増えるし、増えやすい環境作っちゃうし。
そういう利子に利子が乗る雪だるま算を想像すらできないヤツって、余計なお世話でしょーが菌の働きを心配する前にまず財布の中のクレカにハサミ入れる方が先じゃないかって心配しちゃうんですよ。
億とか兆とかケタ数多すぎておつむの機能が追い付かねーなら「なんか計算追いつかないからボク否定する!」じゃなくミクロ化して考えるとかちったぁ工夫しろよ。
菌100コの集団と10000コの集団の増殖加速度比が100倍で済むワケねーだろ。

そーしーてBばーん。
飲むのやめたら効かなくなる?
は?ばかじゃねーの?死ぬの?
だから毎日、ある程度の期間連続して飲めっつてんじゃねーか。
だいたい飲むのやめても効き目はそのままの薬が世の中にどんだけあるっつーんだよ。
いったいどこの誰がビフィズス菌が体質そのものを変えるスンバラスィお薬です!なんて言ったよ。
それはそれで自然志向だの化学アレルギーだの無理矢理漢方推しだのの有象無象の阿呆が本当に言ってそうで頭が痛くなるけど。
ヤクルト飲むのやめたらその成分の体内供給がカットされて、代謝されて濃度が薄まり、効果が無くなる。
これって薬やサプリメントとしてそんなに特別におかしいことか?
ヤクルトをイブやパブロンに置き換えても全く同じく通用する文章なのに、何でヤクルトだけそれじゃあダメなの?

これで三丁あがりでいい?
三つとも机上論だけど、そもそも否定の方からして決め付けと仮定の上に建てた机上論なんだから別に良いよね。
実験を伴わない机上論だけで破綻する程度の否定なんざ屁のツッパリにもなんねーって。
むしろ他にも言い逃れできない突っ込み所なんていっくらでもあんのに、何でまたこんな返しの簡単な噛み付き方すんだろうね。

結局どっちも真実の究明なんざどーでもイイで、自論の信憑性を持たせることを最優先し、そのために真実とは異なる、それでいて万人に一見理解しやすいウソをその理由とする。
メーカーが、まるで「腸に生かして届かせるから効果がある」とミスリードさせるのと、否定論者が「生かして届けても定着しないから効果なんてない」と言うのってどっちも同じレベルで阿呆な話なんだよね。
ぐうの音も出ないほどの真実は存在しているのに、それじゃあ一般人には理解も支持もされないから、ウソや間違いでもいいから耳障りのいい、またはキャッチーな論で人を集めるだけ。
見せ掛けだけの否定や肯定なら、本心とは違ってもこのくらいスラスラ出るよ。
一番痛い所は自分が一番分かってるんだから、すり変えて話から逸らして、都合のいい所を声を大にして騒ぐだけ。
ぶっちゃけどっちも間違ってるしどっちも同レベル。
カネや儲けの話を抜きにして、両方の論者が文字通り大腸まで「ハラ割って」話せば双方の落しどころなんてもうすぐ目の前に転がってるだろうにねぇ。
学問の進歩よりすぐ近くにカネや名誉が転がってるのが問題なんだなこれは。

あ、何度も書いてるように、今回の記事は不利なところは意図的に隠した恣意的な話なので、まるまる全部信じないでね。
この記事を見るうちにビフィズス菌ってスゲー!と丸呑みできちゃうヤツは絵や壷を買わされる危険性が大なので気を付けてくれ。
あと、間違い探し的にコメントで突っ込んでくれるのもいつもどおり歓迎。
むしろわざわざ用意したポイントをちゃんと全部突っ込んでくれるか楽しみだ。




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posted by 猫耳将軍 at 15:27| 北海道 ☔| Comment(15) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月04日

【商品紹介】塗るグルコサミン キダDX【草葉の陰で大爆笑】


やあやあ久しぶり。
一ヶ月ぶりの更新だ。

今回コキ下ろす商品はコレ。




米国財団法人 野口医学研究所から発売している、その名も『塗るグルコサミン キダDX』だ。
おいらの店では二年前くらいに取り扱いを始めたっけかな。
もちろんおいらの意思ではないので悪しからず。

まず画像をよーっく見ると分かると思うけど、発売元の名前の通り千円札でお馴染みの顔がデカデカと印刷されている。
知っての通り、野口英世は間違いなく偉人だ。
その野口英世の名前と顔を背負ったこの商品。
彼の功績をこの商品に少しでも重ねた人は、この先おいらに壷や絵を売りつけられないように注意してくれ。

この商品を否定したいだけならば、たった一言で十分だ。

曰く
『「グルコサミン」と「効く」という言葉は同時かつ並列に使用されることは絶対に有り得ない』

これだけで済む。
分かるかな?
「効く」という言葉と同時に語られる事そのものが許されていない成分ということだ。
だってグルコサミンって医薬品成分じゃないもの。
何らかの症状に対して「効く」と謳うことを許されるのは医薬品のみ。
逆説的に言えば「グルコサミンはいずれの症状にも効かない」ということになる。

液体なりゼリーなり錠剤なり粉末なり、経口摂取するグルコサミンはそれこそ蔓延るクソの如く大量に発売されている。
だが、たとえそれが静脈注射だろうが舌下錠だろうが、「グルコサミンであるならばそれは即ち効かない」のだ。
それを皮膚の表面に塗りたくろうというのが、今回紹介するこの商品である。
中身はっつーとグルコサミンにMSM、それに何を目的としたのか意味不明のエミューオイルを配合したクリーム剤。
つーかエミューなんてマイナーな動物、メイン客層のジジババは知らないだろ絶対。
ダチョウの亜種程度の認識があればたぶんおk。
つまり、鳥の油を混ぜてるんだとさ。
さっき近所のイオンで鳥皮がグラム38円で売ってたよ。
フライパンで炙るだけで似たような油ができるよきっと。

さて、商品そのものに対するコキ下ろしはこれで十分だろう。
むしろお粗末過ぎてこれ以上書くべきことがない。
こんなゴミよりずっとずっと興味深いのが、さらに輪をかけてゴミクズのこの野口医学研究所だ。
とりあえずHPはこちら。
http://www.noguchi-net.com/
http://www.noguchi-inc.com/
まず設立趣旨を読んでみた時点で薄々感じてはいたが・・・
このクソ団体、活動内容は野口英世のそれとは何の共通点もない。
野口英世自身はもちろんのこと、彼の子や縁者に至るまでまったくのノータッチ。
必要なのは彼の思想ではなく、彼の名前と功績だけでそれ使って金儲け!という考えが容易に見て取れる。
野口英世は細菌学のスペシャリストであったが、その名を冠した組織のやることと言えば、専ら健康食品の開発とドマイナーな商品への認定(笑)だ。
もちろん公的機関ではないし、その認定(笑)には効果や根拠など何も存在しない。
それでも認定を得た商品の一例を挙げると

えがおのヒアルロン酸:http://www.241241.jp/
エコム エアマスク:http://ecom-japan.com/clo2/es-010.php
プラス水素水:http://www.k-praisen.co.jp/SHOP/h2_003_1.html
ゲルマニウム:http://www.groupjtc.com/jp/main.php


もう見ただけで察せるレベルの胡散臭さwww
これら全部コキ下ろすだけでご飯3杯はイケるwww
しかも認定商品の発売元=全てスポンサーのオマケ付きwwwwww
要はカネ貰って認定という名の出来レースやってるだけの茶番団体。
野口英世が人格的に優れている人だったとは全く思わないが、いくらなんでもこれは彼の名前を使う意味が全く無い。
彼は色々と自堕落な逸話の多い人間だが、医学を合理的に捕らえる人間でもあったはずだ。
そうでなければ100年前の様々な障壁の多かった時代に、わざわざアメリカで細菌学を学ぼうだなんて考える道理に合わない。
新しい概念に対する研究とは仮説から連なるトライ&エラーの繰り返しだ。
そこにミスが生まれるのは当然だが、少なくとも彼は研究者として、未確定の事象をさも確定した事象かのように嘯くことは無かったはずだ。

それこそ、研究そっちのけで健康食品を躍起になって販売し、その健康食品に対して「メディカル」などという噴飯モノの形容詞を当てはめる事など有り得ない。

「素晴らしい商品をより広めたい一心で」必死こいてエセ食品を売りさばく一方で、30万円以上もの年会費を要するプレミアムクラブなどを組織する浅ましい矛盾など犯すはずがない。

日米英各地で訴訟を起こされ、あまつさえ賠償命令が確定したにも関わらず、それを未だに無視し続ける組織であるはずがない。

あるはずがないのに。
残念ながらこの組織は現にそういう組織だ。

最後にひとつ小ネタを。
公式サイトにも記載のあるこの財団法人の住所。
1020 Locust Street Suite M-70 Philadelphia,
PA19107-6799 U.S.A

これをストリートビューで見てみると、きっと面白いものが見れるよ。
いや、正確には「見れない」かね。
つくづく、最近のマップサービスってのはとんでもないもんだねぇ。

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医学の範疇に愛や思いやり、自然なんて単語を出す組織ってのはこんなレベルだ。
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posted by 猫耳将軍 at 10:05| 北海道 ☔| Comment(40) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

狂騒乱舞、乱れ斬り!

さて。
一連のコメントを見ていただければ分かるだろうが、今回はHN:猫の耳は福耳氏にいただいた生贄があるので、イキの良いうちに捌いちまおう。


本日一匹目の生贄は「日本スーパー電子乾の「ケイ素の恵み」だー。
http://www.nsd-well.jp/product/keiso/
リンク先はケイ素の恵みの商品紹介ページだね。
うーん、このページ、いいね!
このどっから突っ込めば良いのか分からない雰囲気とか最高だ!
まずは技術面から突っ込んでいこうか。

>その抽出法は、二酸化珪素(SiO2)を多量に含む水晶石を溶解釜に入れ、1650℃の高温で8時間以上焼き続け、ガス化した珪素成分を特殊な方法で回収し、不要物質を燃焼処理して純粋な珪素の抽出に成功した水溶性の結晶です。

へーすごいすごい。
まぁ純粋なケイ素の沸点って2355℃、水晶でも約2230℃なんだけどさ。
たった1650℃ぽっちでどうやってガス化=蒸発させるつもりなんだろうね。
最近、特殊製法とか特許製法と謳えば物理的な矛盾にも目を瞑ってくれるとでも思ってる阿呆が多すぎるぜ。
言ってることは「水を30℃で8時間かけてガス化させることに成功しました!」というのと大差無い。
水なら気圧や湿度で沸点以下でも蒸発するけど、ド安定してる水晶相手にそいつは通用しねぇって。
それにいくらガス化させてもケイ素は水溶性じゃねーっつーのに。
仮にケイ素を正直に高温でガス化させたとしても、そいつを冷やして得られるのはゲルであって決して水には溶けないぜ。

あと
>二酸化珪素(SiO2)を多量に含む水晶石
この言い回しも馬鹿丸出しだよな。
「水晶」ってのは二酸化珪素そのもので、石英種としての呼び方なんだから二酸化珪素で当然。
「多量に」どころか不純物を封入している以外はほぼ結晶だぜ。

ちなみに。
この馬鹿げた言い回しはケイ素水を扱っているページの商品紹介文において、かなりの頻度で使用されている。
お分かり頂けるだろうか?
初歩の初歩、極めて低レベルな誤りにも関わらず、揃いも揃って同じミスをしているのだ。
もしもの話だ。
アンタが学校や塾の先生だったとして。
テストの答え合わせをしている時、ある設問において一字一句違わずに極めて低レベルな誤答が見受けられたらどう思うだろうか?
まともな想像力があればカンニングを疑うよな。

じゃあ、これが企業の場合は?

同じ言い回しをしている企業をいくつか集めて、親会社や筆頭株主を辿っていくと?
今回の場合は2つ遡っただけで胴元にブチ当たったので、真相を知りたい人はぜひ調べてみてくれ。

次に薬理、生理的な突っ込み。
今度は同サイト内の「研究資料」を見ていくよ。
http://www.nsd-well.jp/product/keiso/index05.html

転載元は日経(笑)
最近話題のIPSでまんまと一本釣りされた日経(笑)
まあ今回たまたまデカく騙されただけで、どこのメディアにも専門的な知識なんて端っから無いけどな。
それでも普段からの信用度ならアサヒ(爆笑)よりはずっとマシだ。

でだ。
この論文自体は結構なんだが、言い回しがちょっと気に入らない。
つーか元論文ではこんな気持ち悪りぃ言い回しなんてしてない。

>最もケイ素摂取量が多いグループ(1日40mg以上)は、最も摂取量が少ないグループ(1日14mg未満)より、BMDが10%近く高いことが明らかになった。
>ちなみに、カルシウム摂取による同様の研究では、摂取量が最も多いグループと最も少ないグループのBMDの差はたかだか5%だった。

ケイ素を持ち上げたいのが先行して、ちょっとカルシウムをディスりすぎなんじゃねぇの?
ケイ素はカルシウムより2倍くらい有効という論旨に持って行きたいのが見え見え。
単純にカルシウムとケイ素では閾値の上限が違うだけで「両方取れば丈夫な骨になるかもよー」という興味深い話のはずがただ単純に「ケイ素すげえよー」というだけの中身も得るものも無い与太話にスポイルされてる。
大体いくらケイ素が凄かろうと、ヒトの骨がケイ素で構成されているわけもなし。
あくまで主成分は軟骨成分とカルシウムで、ケイ素はそれを補うものだろうに。

さらに、いかにもクソ企業だなぁと思わせるのがコピペ範囲だ。

これが記事元の日経のページ。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/302512.html
二つを比べてみて、お分かりいただけるだろうか。
日本スーパー電子のページには日経の記事から

>ただし、ケイ素の吸収率は食品の種類や加工法によって大きく変わる。
>ケイ素は穀物の皮にも多く含まれているが、全粒粉から作ったシリアルや、大麦を皮ごと使って作るビールの場合、含まれるケイ素の4〜8割と高い割合で吸収される。
>ケイ素を添加して吸収率を高めた機能性食品は、次のトクホ(特定保健用食品)の狙い目かもしれない。


この部分の記述がまるまる削られているのだ。
この記述を言い換えると
「純物質を抽出しても意味ねーよ」
と、まさにケイ素の恵みを全否定する内容なのだから当然と言えば当然か。
さらにその下の中村栄一氏は、まあ・・・こういう世界では有名なキチガイだ。
論文を抜粋しても見るに値しないことはチラリと目を通せば素人でも分かることだろう。


では、このクソ企業が言うケイ素のはたらきとは何ぞや?
一体なにをもってしてケイ素が体にイイとしているのか?
彼らの言い分がこれだ。
http://www.nsd-well.jp/product/keiso/index02.html

まともに反応するのも面倒なので抜粋して突っ込んでいく。

>元素記号:SIO2
SIO2は化学式だタコ助。
元素とは単体のことで、この場合はSIやO。

>地球大気に一番多いのは酸素であり
重量も構成比も体積比も全てにおいて窒素の方が遥かに上。
具体的には約7割以上が窒素。

>珪素が一番多く含まれている鉱石は石英(水晶石)であり純度の高いもので99.9%の珪素が含有しているものも
ケイ素の結晶を水晶と呼ぶんだから当然だろ頭膿んでるんじゃねぇのか。

>ノーベル賞受賞の野依良治博士は云々〜
最低限ソースくらい出せ。
それにソース出すまでもなくそんな発言してねぇよ。
彼の研究範囲から大きく逸脱しとるわ。
有名人の名前使うならちったぁ外堀くらい埋めろ。

>体内には18g程度とかなり多い保有量が検出され
ケイ素の人体構成比は0.026%。
鉄よりは多いけど十二分に微量構成元素だ阿呆。
しかも18gって体重いくらの人間を想定してんだよ。

>動脈の珪素濃度が年齢の上昇に伴って減少することから珪素が動脈硬化を防止し改善させるのではないか
論文の主旨を理解する頭の無いヤツが論文を恣意的に解釈するとこうなる。
>動脈の珪素濃度が年齢の上昇に伴って減少する
これは事実だが
>珪素が動脈硬化を防止し改善させるのではないか
それがどうしてこうなるんだ。
ケイ素が改善だとかそういう域の話じゃないだろ。
ケイ素を血管に組み込む因子やシステムがあるんじゃね?
それって老化と共に失われるんじゃね?
という全く異なる話だ。
仮に因子やシステムが老化と共に失われるのであれば、ケイ素を使う能力を喪失した人間がケイ素を積極的に摂取するのは無駄という結論になる。
そしてそれは自身が拠り所としているフラミンガム研究及び論文においてもそれを裏付ける結果が出ている。
>ケイ素摂取量を4グループに分けて比較すると、男性や閉経前の女性では、ケイ素摂取量が多いほど大腿骨頚部のBMDが高いことが明らかになった。
この部分な。

>一般的に珪素は地殻、特に石類に多く含まれて云々〜
>例えば藻類、きのこ類、野菜類、果実類、穀類など云々〜

詐欺師や手品師がよく使う叙述トリックだ。
いったい世の中に「健康にいい」と言われている食品が何十万種類あると思ってんだよ。
その中から数十種抜き出したところで、ここまで矛盾だらけの理屈の証左にはならん。
そんなに土や石や自然が大好きなら毎日スプーン一杯の石英粉末でも食ってろ。

>若い皮膚の状態を保ち云々
>子供の成長や老化の抑制に関係のある云々
>関節と靭帯の強化に云々

・・・以下略
全て裏付けされておらず、しかも薬事法違反。

>体内の珪素(ケイソ)は不足しています
別に不足はしていない。
そもそも注目すらされていないからデータが少ないが、日本人平均の理論値は必須摂取量を上回っている。
さらに、摂取法によって吸収率が極めて大きく変化する栄養素に平均摂取量を定めるのは無意味

・・・もういいかな?
もういいよね?キリがない。
ケイ素は人体において有効利用されるべきものなのかもしれない。
純粋にそれを求めて研究している人や機関があることも、また、それなりの仮説やその裏付けが立てられているのも事実だ。
だからといってこういうクソ企業が極めて高額で売りさばく粗悪品がこれらの仮説に則ったものであるかは別問題だぜ。

ちなみに、腎不全との関連は見た限りどこにもなかったぜ。
しかも紹介してるサイトってモロに企業が依頼してるステマサイトじゃねぇか。
http://vipet.jp/SHOP/nsdk01.html
使用してる画像すら転載とか、やる気あんのかこいつ。
さらに
>生命体がもともと持っている自己治癒力・免疫力そのものをサポートします
発売元の「ケイ素の働き」の項目ですら触れてねぇけど、んなこと勝手に書いていいの?
他の突っ込みどころは各自で自己補完でもしといてくれ。
ページそのものは見る価値どころかリンク踏む価値すらねぇけど
このステマサイトからでさえ突っ込みどころを見つけられないような阿呆にまでいちいち説明してたら記事が終わらん。

はい次。
http://www.tanpopostore.jp/foods/t/
潟Gイブル企画による、タンポポ茶ショウキT-1なる商品だそうだ。

名前の由来ともなっているT-1とは、どうやら糖鎖の名前らしいのだが・・・。
さて困った。
この糖鎖T-1なるものについての科学的な情報が名前以外にほとんど存在しないのだ。
いくら調べても「糖鎖T-1」という名称を使用しているのはこの企業および関連商品を紹介しているステマサイトだけ
ごくごくローカル内でのみ流通している隠語に近いものだ。
これが具体的な評価を帯びるのであれば、バルキスの定理黒の教科書エターナルフォースブリザードも世間一般に進出したと見て問題ないはずだ。
つまり、内輪ネタでのみ通用する架空の名称を使って盛り上がっているだけ。

え?それでも突っ込んで欲しい?
じゃあ化学の分野に出てきてる部分だけね。

>希少糖T−1は健康に良いといわれるタンポポのパワーの源で、分子量が600以下の糖鎖のことを言います
>1kgのたんぽぽから36mgのT−1が取れます
たかが雑草からこんだけ取れてれば別に希少ですらない。
しかも分子量600以下の糖鎖って・・・ほぼオリゴ糖じゃん
え、なに?こいつらオリゴ糖をT-1だなんてご大層な名前に変換して盛り上がってんの?
確かにオクラやニンニクにもオリゴ糖って含まれてるよな。
中二病みたいだと思ってたけど、マジでただの中二病じゃん。
ちなみに、中二病がいまいち理解できない方は以下の話と同レベルの内容と認識して頂いて結構ですわよ。

バルキスの定理
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%EB%A5%AD%A5%B9%A4%CE%C4%EA%CD%FD
黒の教科書
http://blog.livedoor.jp/mondstein/tag/%E9%BB%92%E3%81%AE%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8
エターナルフォースブリザード
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A8%A5%BF%A1%BC%A5%CA%A5%EB%A5%D5%A5%A9%A1%BC%A5%B9%A5%D6%A5%EA%A5%B6%A1%BC%A5%C9

あれまぁ、意外とさっくり破綻しちゃったな。
で、実際にこれを使って腎不全が快方に向かったという実際の報告があるそうなのだけど。
それがコレだ。
http://www.kenko-joho.jp/seikatsu/touzai-medical/page200207c.html

ふーむ。東西医学融合研究会通信、ねぇ。
ちなみに活動内容は融合とは口先ばかりの東尊西卑
そもそもが東洋医学に大きく傾倒している上に最大手スポンサーとしてタンポポストアが挙がっている会報誌のたかが一症例を信用しちまうのか・・・。
しかもこの症例、普通に薬物治療をやってるじゃん。
薬物治療を行っている患者がタンポポ茶も飲んでただけじゃん。
もっと言うなら、たまたま治った人がタンポポ茶を飲んでただけじゃん。
あらゆる「ガンに効く!」と謳われているナゾの健康食品と同じ、これまた叙述トリックじゃん。
その食品が効く必要は全く無く、使った人の中で一つでも都合のいい症例があればそれのみを使う手法そのものじゃん。
都合のいい症例の数万倍はある「都合の悪い症例」は無いものとする、数撃ちゃ当たるを地で行く焦土作戦じゃん。
逆にたったこれだけしか症例ねーの?とツッコまれるべきところじゃん。

ああ、それと書き忘れていた。
多分子構造の物質がが摂取したままの形で利用されるなどという阿呆は、さすがにおいらのブログを既読の読者の中にはもういないよな?

     い な い よ な ?

次。
アニマストラスなるすんげー食品らしいよ。
http://anima.on.arena.ne.jp/

これについてはコメントでも書いたけど、十全食品ほど生物の体にとってタチの悪いものはない
食品において「何でも入っている」ということは「毒も入ってる」ということに限りなく近い。
それが本来であれば体に必須な栄養であっても、バランスを喪失すればそれは余剰物、ひいては毒にしかならないからだ。
では、そのバランスなるものを個別に推し量ることが不可能である限り、十全食品は毒でしかない。

そもそもがだ。
http://anima.on.arena.ne.jp/contents/Frameset.htm
ずらずらと並べられて圧倒されてしまうかもしれないが、コレの中に犬やネコが必須としている栄養素がいったいいくつあるのか
さらに、必須としている栄養素の中で、この商品でなければ摂取できない栄養素が一体いくつあるのか
さらにさらに、このアニマトラスはこれだけで事足りる「食事」ではない。
では、これらのずらずらと垂れ流された成分を食事に付け加えるとどういうことになるのか。
栄養素的には普段どおりにメシ食った後にカロリーメイトを与えるようなもんだ。
さらにさらにさらに、これが一番大切なこと。
おいらはさっきからアニマトラスを「十全食品」と称してきたが。

そもそも「地球上のあらゆる生物は十どころか八も必要としていない」のだ。

健康食品などに引っかかる阿呆によくある考え方だ。
「少ない、足りない」事は異常に恐れるくせに「多い、摂り過ぎ」に関しては呆れるほど無頓着。
これは生きるうえで致命的な欠陥思考だ。
栄養素は少なければ代替機能を駆使し、それでも追いつかなければ機能不全を起こす。
同じように、多ければ排出や保存にコストを割くことになる。
コストで補えるうちなら良いが、それも追いつかなくなれば同じように機能不全を起こす。
どちらも同じ事なのに、どうしてここまで異なる結論に至るのか。
阿呆の思考回路はいつも理解不能だ。

殊に排出コストを一手に引き受ける腎臓が不全の場合。
少ない場合のリスクよりも多い場合のリスクの方が遥かに高いであろうことは言うまでもない。

ちなみに、何度言ってもヒトとネコは違う生物だと理解できない阿呆用にこんな資料があったので参考にしてくれ。
http://www.konekono-heya.com/syokuji/nglist.html


次。
オメガ3脂肪酸、つまり不飽和脂肪酸だな。
まずはオメガ3脂肪酸ってこんなにいいよーと書いてある資料。
http://www.pet-jp.com/news/news6.html
うん、全く参考にならんな。
「あーだこーだこういう作用がある」
といううざったい能書きは、その事実を端的に証明する資料を添付して初めて意味を持つ。
この文章にはそれが全く存在せず、単体では何ら有益な情報は含まれていない
コレを読んで少しでも騙されかけた人間は、自分が一切のソースを必要としない騙されやすい思考回路をしていることを認識すべき良いテスターだ。
実際、奇跡的に大筋はオメガ3についての正しい情報となっているが、要所要所の説明がこれでもかというくらいウソとテキトーだらけだ。
答えだけは知ってるけど過程を全く理解できてない馬鹿が書いた文章なんだろうな。

しゃーないから、代わりにNatureから論文引っ張ってきたからテキトーに翻訳機にブチ込んで読んでくれ。
http://www.nature.com/nature/journal/v461/n7268/full/nature08541.html
これまで不飽和脂肪酸は炎症の原因物質であるプロスタグランジンの材料に置き換わることで炎症を抑えると思われていたのだけど、実は不飽和脂肪酸自体が抗炎症物質の一種に変化するんだよーという内容だ。
炎症の原因物質を無くすんじゃなく、原因物質はそのままだけど、それに拮抗する物質になるんだよってことだ。

ここまでの内容を理解できて初めて不飽和脂肪酸スゲーと言える資格を持てることになる。
これ以前でスゲースゲー言ってるヤツは空気に流されてるだけってことだ。
ちなみに上の論文を読む限り、抗炎症物質であるレゾルビンへの変化が確認されたのは、不飽和脂肪酸のなかの一つであるDHAのみ。
つまり、そもそもオメガ3だの不飽和だのとまとめて一緒くたにする事自体に大きな誤りを含んでいる可能性が高い

理屈はある。
その裏づけもある程度取れている。
ここまで来てやっとこ50点。
この50点を満たして初めて、実際にそれを利用した商品を見る価値を持つ。
http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/s/?@0_mall/kenkoubin/cabinet/morinyu/2122s.jpg
あとの50点は理屈と裏づけを見たうえでなお、その商品が現在の自分に必要なものなのか
使っている理屈が正しくとも、それを応用した商品までもが正しい出来栄えとなっているのか
そして期待できる効果は価格に見合ったものかどうか
そこが問題だ。
この商品のどこらへんが腎不全の猫に必要なもので、理屈を台無しにしている点が本当に無いかどうか。
残りの50点の価値について大いに考えるべきだろう。


さて、あとはオマケの参考資料。

薬を使わずに手作り食で治療をする獣医のページ。
http://www.susaki.com/
中身やコメントを見てると勘違いしてる阿呆だらけで辟易する。
ここは薬をどーしても使いたくないヤツが利用するサイトだ。
薬じゃあ手に負えないような病がどうこうなるようなサイトでは決してない
薬や治療が全てとは言わん。
が、薬や治療は間違いなく多くの疾病に対して最も効果を発揮する可能性が高い手段だ。
最も効果を発揮する可能性が高い手段とは、大きなリスクを伴わない限りはそれ即ち「最適な手段」と言い換えても良い。
そして、最適な手段が目の前に転がってるのにそれを選択しない人間とは阿呆と呼ばれるべきものだ。

具体的な治療の流れ。
http://www.susaki.com/mend/about_06.html
せっかく完全に叩いたりはしなかったのに・・・。

>体に実際に周波数をあて、病原体 、化学物質、重金属、静電気・電磁波などの蓄積ならびに 、各種臓器の状態を探ります。
ヒャッハァー!!
ただの白痴だったぜ!!

キチガイすぎて上で真面目に語ってたのがアホらしくなったぜ・・・。

ただでさえこういうモノを扱うと長くなるけど、複数扱うとえっらい長くなったなぁ。
追加で紹介されたリンク先については次の機会に。


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騙されて嘆くだけなら一生食い物。
何故、どういう思考回路で騙されたのかをできるだけ具体的に、できるだけ辛辣に自己批判できてやっと一歩前進だ。

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posted by 猫耳将軍 at 23:04| Comment(32) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月09日

うつを治す薬は、薬品では有り得ない。


少々古いデータだが、面白いものを見つけた。

http://glaxosmithkline.co.jp/press/press/2006_07/P1000358.html

グラクソ・スミスクラインという薬のメーカーが行った睡眠薬とうつ病の相関性についてのアンケートだ。
まずは一番下のグラフを見て欲しい。
睡眠薬服用者中、欝症状があったのは30代が一番多く50.8%
そして20代の45.2%40代の44.9%、そこからガクリと落ちて50代の21.9%と続く訳だ。
果たして星の数ほどある欝症状の中のどの症状を指して欝としたのかが甚だ疑問だが、今回の主旨からは外れるのでまあいい。

次に一番上のグラフだ。
20〜50代の睡眠薬の服用者のうち36.7%に欝症状が見られたという結果がある。
睡眠薬を服用していない同年代だと15.6%で、実に21.1ポイントもの差があることが分かる。

更にその下のグラフ。
欝症状のあった人となかった人とを分けての比較だ。
欝症状のあった人はなかった人に比べ「なかなか寝付けない」「熟睡出来ない」「朝早く目が覚める」人の割合が11.5〜15.6ポイント高かった。

欝症状を自覚している睡眠薬服用者のうち66.6%が睡眠薬服用開始時に自ら欝を疑っているが、そのうち44.9%は不眠以外の精神面の不調について医師と相談したことがなかったという結果もある。
つまり。
それと同じ数だけ、特に不眠の理由を追求することなく漫然と睡眠薬を処方する医者がいるっつー事だ。
患者が言わないから仕方がないじゃあ済まない。
医者に治すつもりが欠片ほどでもあれば、理由の心当たりその他くらい問診で突っ込んで当然だ。
もう少し穿った見方をすると、本当にその薬は医者から正規の手続きを経て処方されたものか?
という疑惑にまで行き着く。
いや、疑惑っつーか実際にそういうケースなんていくらでもあるんだけどな。

だが欝症状該当者のほぼ全員(97.1%)が精神面の不調の改善を望んでいるのに、当の医者は漫然と薬を出すだけ。
こいつはよろしくない。
さっきも書いたが、欝の症状なんて星の数ほどある。
バッドステータスをテキトーに書き込めばそれはだいたい欝の症状にヒットする。
では、もし欝でも何でもない人間に睡眠薬を飲ませるとどうなるか。
睡眠薬より弱い睡眠導入薬、ドラッグストアで買えるドリエルとかのことだな。
日常で薬を使わないヤツだと、アレでさえ夜に飲んで寝て起きるても一日じゅう倦怠感が残るくらいだ。
ただの量が多目の鼻薬ですらそんだけ効く。
睡眠薬だと果たしてどうなるかね。
少なくともおいらが一度だけ使った時は服用してから二日間、ほぼ寝て過ごすことになった。
用心のために三連休に合わせて使って良かったが、二日間が潰れるという大惨事でもあった。

もちろん効きすぎるヤツもいれは効きの悪いヤツもいる。
しかし個人差はあれど、睡眠薬を使ってるヤツが日中普段通りの活動ができていると考えるほうが無理がある。
自覚できるかどうかは別にして、何事にもやる気が起きず思考力も判断力も落ちる
常に体がだるく、場合によっては頭痛まで現れてとても仕事どころの話じゃない。
あれ?おいらは睡眠薬の副作用を書いたつもりなんだけど、これって欝の症状そのものなんじゃねーの?

しかしそこで一般人に気付けと言うのは無理な話だ。
最初の通院時は不眠だけだったはずが、次の通院時にはいろーんな症状がセットで付いてくるって寸法だ。
それを副作用と見抜くのは患者じゃなく医者の仕事だし、全く難しい仕事ではないと思うんだけどね。
漫然と睡眠薬出すだけの自販機ドクター様にはそんな機能なんてあるはずもなく。
めでたく欝の診断を頂き、晴れて欝確定\(^o^)/

あとは睡眠薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の副作用を抑える薬の・・・・
・・・・ウッヒョー無限ループってこええええええ。
出すだけなら無限に出せるんだろうけど、その無限の中に「治す薬」は1つでも混ざっているのかね
われわれ自販機ドクター連盟は、あなたのお財布の続く限りお薬の提供をお約束しますってか。
それに以前にも書いた通り、どーも欝の薬自体が欝を誘発するような作用があるんじゃねーの?とおいらは睨んでるっつーかそれ以外に考えられないんだけど。
薬によって本当の欝になった山田さんの手元にはあら不思議、茶碗一杯分の睡眠薬がががが。
いっちょ全部イッキしてみる?新しい世界にチャレンジしちゃう?
という最悪の地獄坂がエスカレーター方式に出来上がってしまう。
本当に欝のヤツってのは突発的に自分の意思で死にたがるのに、そういうヤツに死ねる薬を処方するとか狂ってんのは診断する側の方なんじゃねーのかと。

え?最近の睡眠薬は簡単に死ねない?
んな事は百も承知さ。
死ねるかどうかの事実よりも「いっぱい飲んだら死ねる」と大多数の人間に信じられていて、現に死なないまでもオーバードースで重大な害を齎す薬をいつODしてもおかしくねぇヤツにODできる量を処方する責任についての話だ。
たかが咳止めのリンコデには税金使って全薬屋に注意喚起のクソショボいPOPを配ってまで仕事してるフリしやがるくせに、当のそれよりもずっと危ない薬を扱う現場はどーなってんだっつー事だよ。

自分で欝を診断することが不可能な以上、怪しいと感じたら医者にかかるしか選択肢はない。
しかし、その医者ですら大多数がそいつが本当に欝なのかどころか、欝とは何なのかすら分かっていないのが現状だ。
それは人が他人の心を客観視できる術がない限りは不可能な事なので、それ自体は医者に全ての非があるとは思わない。
だけど、だ。
何だかよく分からん症状だからって自分でも何だかよく分からん薬を飲ませるのは医者のする事ではないだろうと。
医学が万能じゃない限り分からないことだって治せない病気だってあるんだ。
医学がこの先完成する事なんて有り得ない以上、未来永劫それは続くんだ。
「とりあえず出しておく」じゃあなく、「わかんないから出さない」という選択肢はないのかい。
それが決定的に患者の健康を損なう恐れのある薬なら尚更だ。
明確な副作用が知られているからと抗ガン剤を使うのをあそこまで躊躇うくせに、よくわからん欝薬はザルの如く出すというのは些か理屈に合わん事じゃないかね。
そんなもん医学の皮を被ったただのエセ科学じゃねぇか。
ホメオパシーと何ら変わり無ェ。
恥を識れ。

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基本のキ。
原因を断てずして治療できるつもりでいるのか?
だとすればおいらなんて及びも付かないほど傲慢な話だ。
医学ってのはいつの間に1000年くらい進歩したのかね。

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posted by 猫耳将軍 at 11:49| Comment(7) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月30日

消毒薬、あるいは全く別の何か。


今回紹介するのは小林製薬より発売されている『新キズドライ』という商品だ。
消毒薬なのにパウダースプレーになっており、なかなか斬新な商品ではあると思う。
成分量としては100g中に

イソプロピルメチルフェノール(消毒成分) 0.15g
ジブカイン塩酸塩(麻酔成分) 0.045g
アラントイン(組織修復成分) 0.15g
添加物としてベンザルコニウム塩化物、ゼラチンを含有


と記載されている。()内は猫耳補正
小林製薬のホームページによるとこのキズドライは

「ジュクジュクした傷口にスプレーするだけで、スリ傷、キリ傷などの浸出液を吸収してサラサラにする殺菌消毒薬」

だそうだ。
さらに製品特徴としては

・刺激が少なく皮ふにやさしい優れた殺菌力を持つ殺菌消毒剤「イソプロピルメチルフェノール」が傷口を殺菌消毒し、化膿を防ぎます。

・局所麻酔剤「ジブカイン塩酸塩」が痛みを鎮めます。

・「アラントイン」の創傷修復作用により、創傷麺の皮ふ形成を促進し、傷の治りを早めます。


と書かれている。


前置きはここまで。
おいらはこの商品に大きな恨みを抱いている。
この商品が発売されたのは、忘れもしないおいらが小学生の頃の夏休み・・・だからたぶん二十年前だな。
チャリで転んで膝に2センチくらいの石が刺さり込んだ時に親が買ってきたのがコイツだった。
今思えば親子揃って無知もいいとこだが、乾燥させるパウダーの消毒薬としてCMが流れまくっていたので特に疑いもせず使ってしまった。
だから、これは机上論やカタログスペックではなく、実際の使用感だ。


キズドライを使用したのはコケた翌日だった。
傷口に入り込んだ泥や砂粒を歯ブラシでこすり出したために傷口は無残なものだったが、特に炎症や疼痛も無く、純粋に傷として痛いだけだった。
前日に使ったマキロンで既に痛い思いはしていたが、まさかそれ以上の痛みはあるまいと高をくくっていた。
まったく、今思えばダチョウ倶楽部も真っ青の前フリと死亡フラグだ。


     とにかく、痛ってぇ!!


マキロンなんか比較対象にすらならない。
間違いなく、転んだ時よりもスプレーした時の方が痛い!
痛さ比較をすると

キズドライ>>>>>傷口をブラシでゴシゴシ>>>負傷時>マキロン

想像できるだろうか。
膝に2センチ程の尖った石が刺さり込んだ時以上に、その傷を歯ブラシでエグる時以上に痛いんだ。

恐らく痛みの原因は三つ。
一つはパウダー成分そのものが浸透圧差によって傷口の細胞から水分を奪う時の痛み。
一つは消毒成分であるイソプロピルメチルフェノールが傷口の細胞を焼き殺す痛み。
最後の一つが麻酔成分であるジブカイン塩酸塩の正当な効果

上の二つは素人でも理解できるはずだ。
薬品で焼き殺されて痛みを感じるのは当然の事だし、浸透圧の働きがピンと来ないのであれば傷口に塩を練り込んでみれば同じ結果が得られる。
三つ目の麻酔が痛みをもたらすという話だが、局所麻酔薬は直接傷口に塗りこむと神経を刺激し、強烈な痛みを誘発する
麻酔科の専門知識どころか、看護学校の教科書にすら書かれている当然の事だ。
だから局所麻酔薬は通常傷口には使わないはずなのだが、 な ぜ か 傷に散布するはずのキズドライには配合されている。

「傷って痛いから麻酔薬使えば良いんじゃね?うはwwwおれ天才www」

などという寝言は素人にのみ許される話だ。
それを腐っても一介の製薬会社が商品にしたならば、その製薬会社は素人とイコールであるという事だ。
パウダー、消毒薬、麻酔薬、アラントインという四つの要素のうち、実に三つまでもが使用者を苦しめるだけで傷にはむしろ逆効果の配合となっているこの事実。
あれ?アラントインだけ軟膏で塗ればいいんじゃね?と今でも思う。
そのアラントインの組織修復効果も眉唾もので、ぶっちゃけあってもなくても傷の治りに影響するとは考えにくい、その程度の成分だが。

さて、一回目のキズドライという神の試練を乗り越えた幼き日の猫耳だが。
このクソ薬の弊害は早くも翌日に現れた。


      やっぱり痛てぇ!!

もうね、目が覚めると同時に痛てぇの。
ガーゼはがして傷口を見るまでもなく周囲が腫れてるし、触らずとも熱を持ってるのが分かる。
傷を負った次の日、つまり昨日よりも明らかに状態が悪化してた。
ガーゼを剥がすとベトベトした膿なのか水分を含んだパウダーの黄色なのか分からないモノがグチョッとなっている。
石が刺さった場所は昨日はクレーター状になっていたが、そのクレーターをキズドライが埋めていて、傷の周囲が腫れ上がっている状態だ。
とりあえず起きて風呂場に直行し、ぬるま湯で落ちにくいパウダーを洗い流した直後、明らかに炎症が和らいだ。
これにより、二日目早朝にして確信を持つ。

「あれ?キズドライって、害にしかなってないんじゃね?」

まだ湿潤療法のしの字も知らなかったし、依然消毒は外傷に有効という固定観念も持ってはいたが
とりあえず「このキズドライはロクなもんじゃねぇ」という直感は働いていた。
残念ながらわずか一日キズドライを使用してしまったために傷は化膿と酷い炎症は起こしていたが、キズドライの使用を取りやめた以降は順調な回復を見せてくれた。


医学的、身体構造的知識が全くない小学生であっても経験からこの程度の憶測は導けるという事だ。
この事例を申し訳程度の薀蓄を備えた現在のおいらが考察するとこうなる。

まず今となっては当然の常識であるが、傷に消毒は必要ないという事。
通常の消毒薬ですら組織の破壊を促し再生の妨げになるものだが、このキズドライはその再生の妨げになる消毒成分がパウダーとして付着するために長時間傷口に留まる事になる。
同時に、わずか一晩のうちに発赤と疼痛、化膿を起こしていたという事は、キズドライによって殺された組織は雑菌の繁殖にはもってこいの環境であるという事を現している。
つまりキズドライとは、第一陣で持続性の表皮破壊成分として働き、第二陣の雑菌によって完全に感染を確立させる。
二段構えで確実に傷を悪化させる事に特に優れた医薬品と言える。

そしてパウダー成分。
添加物から察するに、このパウダーの主成分はゼラチンであり、ゼラチンとはコラーゲンを抽出したものであり、つまりはタンパク質だ。
要するにキズドライは傷口にタンパク質を貼り付ける商品だという事になる。
消毒薬によって破壊された微量の皮膚組織ですら感染を助長する起爆剤になるというのに、追加のタンパク質を傷口に付着させ、雑菌の餌にして
あまつさえその浸透圧の働きよって体の持つ免疫反応を妨害する。
全くもって小林製薬の雑菌に対する博愛精神には恐れ入る。
願わくば、そのようなゴミの外装に「殺菌消毒薬」などというフレーズを記載しないて頂ければなおよろしいのだが。

さて、それでもどうしてもこのキズドライを傷に使用したいという変態もといドMもとい雑菌愛好者も世の中にはいないとも限らない。
ノーマルを自称するおいらには全くもって度し難いことだが、そのような「小林製薬の科学力は世界一ィィィィィ!」という変態は止めてもキズドライを使うかもしれない。
そこでおいらは一応の線引きを設けた。
それは

  『キズドライをありとあらゆる傷には使用しないこと』

これだけだ。
たったこれだけの事で自身の異常性癖を満たせるのだから、世に理解されない変態共には安いものだろ。
どれだけ浅い傷であっても真皮に到達する傷であればたちどころに組織を破壊し、感染に導くのだから真皮には絶対触れさせてはいけない。
であるならば、真皮に到達しない≒出血や浸潤液の伴わない傷に使えば良い。
さっすが猫耳、今日も冴えてるね!
キズドライのパッケージ絵では明らかに出血してる傷に噴射してる
4987072005927.jpg
けど、そんなのイメージ図だよね!
効果・効能には「きり傷、すり傷、さし傷、かき傷、靴ずれ」とか書かれてるけどそんなことなかったぜ!!
そんな真皮に届かない傷なら通常はまず感染の可能性は無いけど、キズドライを使うことで感染しちゃうかもしれないけど、そこは自己責任だぜ!


製品のネーミングセンスだけは光るものがあると思っていた小林製薬。
名前すら一般公募から付けていたと知ったのはつい最近。
となると、後に残るイメージとはいらないものを消費者に「必需品」と錯覚させて売りつける会社。
お部屋の中の気付かない匂いを消臭する消臭元。
存在しない無害のモノの恐怖を煽るマネジメント。
全く悪さをしない手の細菌の恐怖を煽るマネジメント。
ブレスケアをお口の消臭薬と嘘付いて国民生活センターから指導を受ける企業。
いや悪の組織としてはこの上なくご立派

このまま変態御用達の企業として突き抜けてくれれば、軽蔑の1/10くらいは尊敬してやらんこともない。

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世に馬鹿ある限り、それを食い物とする悪が滅びることはなし。
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posted by 猫耳将軍 at 16:12| Comment(11) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月25日

そもそも痛みに磁気って適用外・・・!!


今回の異動に伴い、おいらの勤務体制が変わった。
2店舗をそれぞれのお店の担当が休みの日に受け持つ事になったのだけど、問題なのはその2店間の距離だ。
その距離80キロ強。ふざけんな。
今はまだしも、これから本格的に冬になってくるとそこは北海道だ。当然ながら吹雪く、路面が凍る。
そしてこの道東地区、鹿がクソ多いらしい。それも何かいい具合に育っちゃって猛々しい感じのデカいやつ。
一回かなり近い位置で遭遇したけど何か眼に北斗の拳の登場人物みたいな哀愁が漂っちゃってるの。
14pht02.jpg
ヤツがおいらの非力な軽自動車とブチ当たれば、間違いなく刺し違えられるだろう。
今朝のニュースでは道東地方で15万頭の鹿の駆除を目指すとか言っちゃってるから、まあ最低でも15万はいるんだろう。
一方で道東最大の都市である根室市の住民は約3万。
たぶん道東全部のニンゲンひっくるめても鹿の方が多いとかシャレにならんわ。

そんな天外魔境を勤務のたびに往復とかやってらんないので、できるだけ移動が少なくなるようにローテーションを組むのだけど、その時はホテルに泊まる事になる。
このホテル生活がおいらの腰と背中を直撃した事が今回の記事に繋がる訳だ。

どうやらおいらとベッドというモノとの相性は最悪のようで、そこに慣れない枕が加わったもんだから腰に違和感を抱える事になった。
二日目の朝、養命酒12本ケースを抱える時にわずかにピキッとした痛みとも言えない程度の電流のようなものが走る。
まあこの程度であればよくある事だし、その後は特に何事も無く一日の業務を終える。
三日目の朝、目覚めた瞬間からビシッと脊髄を走る電流のようなモノ。痛い。
ベッドから起き上がる、痛い。
靴下を履く、痛い。
歯を磨くために中腰になる、痛い。
なんぞ?なんぞこれ!?

いや、明らかに腰痛なんですけどね。
普段腰痛とは縁が無いから、朝イチから痛みが走ると動揺するのね。
とりあえず出勤してソッコーでフェイタスのサンプルを5枚くらいベタ貼りして様子を見る。
ちなみにフェイタスは一度に貼るのは2枚までだからな。良い子は真似すんなよ。
案の定腰には効きが悪いみたいで、18時くらいにやっと痛みが引く。
ぶっちゃけ薬の効果なのか自然回復なのか判断に困る。
ちなみにちなみに湿布を8時間貼りっぱなしとか有り得ないからな。前日に貼って一晩過ごしたらかぶれてたとか、完ッ全に自己責任だからな。
ここからが本題。
ロボットみてーな動きをしているおいらに、その店の人がこう言って来たんだ。

「そんなに痛いならフェイタスよりエレキバン貼ればいいのにー」

おいちょっと待てテメェ、何だそれはと。
まるでエレキバンがフェイタスより上位の存在みたいじゃねーか。
いや、「まるで」じゃなくて、その担当は本当にそう思っているのだろうな。
実際にお客さんの中にもエレキバンに限らず、ネックレスだとかの磁気治療器具を信仰している人間はかなり多い。
それと反比例して、一体全体「磁気」というものがどのように身体に働きかけてコリに効くのかという、一応の理屈を知っている人間は驚くほどに少ないはずだ。
誰もそこに興味を持たないからこそ、磁気治療器具ごときが今もなお商品として存在できると言い換えてもいい。
じゃあ、知って貰おうじゃねぇか。

現在ではネックレス、ブレスレット、絆創膏、下着、靴下と様々な商品が発売されてるけど、原理は全部同じなので、ここからはまとめて「エレキバン」と表記する。
まずはメーカー側の言い分だ。

・強力な磁力線が血管内のヘモグロビン鉄に働きかけて血流を促すことで肩こりが改善される。
・磁力が血液中のイオンを増やし、イオンが神経に働きかけることでマッサージ効果が発生する。


このように、磁力線そのものが身体の中でも主に血液に影響を与えることで血流を改善しコリをほぐす、というのが一応の理屈だ。
当然ながら、これらの説は本当に正しいのか?という所に疑問が残るだろう。
まして「イオン」等という詐欺師御用達の単語が出てきたのだからその怪しさも倍増するというものだ。

現在発売されているエレキバンシリーズだと80〜190ミリテスラ(800〜1900ガウス)のものがある。
「テスラ」(ガウス)というのが磁石の強さの単位であり、この数値が大きいほどくっつく力の強い磁石だと思ってくれて大体間違いない。
もしも磁力線がその物理的な力をもってして体に影響を与えるなら、この数値が大きいほど体に与える影響も大きくなるだろうと(とりあえず)考える事に問題は無いだろう。
では、この190・・・・中途半端だからオマケして200ミリテスラ(2000ガウス)でせいぜい直径1センチ足らずの磁石が体にどんだけの影響を与えるのだろうか。

まずは磁石が血液に直接与える物理的な影響。
皆無。もしあったとしても不可知範囲内。
確かに赤血球を構成する材料の中には「鉄」が存在する事は有名だろう。
しかしこれは厳密にはヘム鉄(ヘモグロビン鉄?)というものであり、立派な化合物だ。
Fe原子が集まって金属結合している「鉄」であれば磁力の影響を受けるが、Fe以外の化合物であればその限りではない。
分かりやすい例を出すとFeの集合体である鉄クギは磁石にくっつくけど、そこに酸素が混ざって錆びた鉄クギは磁石に反応しない
硫化だろうが水酸化だろうが化合した鉄は粗方強磁性を失うって事だ。
ちなみにヘム鉄の構造はこんな感じ↓↓

ヘム.png

当然ながら磁石にはなーんの反応も示さないぜ。
カネと時間が余ってるヤツはサプリでヘム鉄とか普通に売ってるから磁石でくっつくか試してみれば良い。
実際においらは3年くらい前にその道を通った。
ガラス板の上に針で血を出して2センチあけてエレキバンの180ミリテスラを置き、翌日まで放置したけど血が凝固してた以外は変化なし。
磁石に纏わりついてたらカッコ良かったのに。残念。
サプリのヘム鉄と磁石で良かったじゃんと気付いたのはその二日後。
思考実験で済む事をやってみないと気が済まないのはバカの証だ。

でも、この実験で血液が磁石にくっつかなくて良かったと思うぜ。
もし血液がこの程度のショボい磁石にくっつく程の強磁性を持っていたなら、エレキバンは殺人にも使える事になる。
考えてもみろ、肩にエレキバン貼ってそれが血液に影響を与えるのなら、血液は肩の部分で滞っているという事になる。
それが弱い影響であれば肩こりとして現れるし、強い影響であれば血栓や梗塞の原因になる。
だが、実際にはエレキバンのその「効果の無さ」ゆえにそれらの悪影響が出ずに済んでいるという事だ。


そして2つ目の言い分であるイオン。
この単語が出た時点でエセ科学だと切り捨てても何の問題もねー訳だけど、とりあえずやるか。
なになに?磁力が血液中のイオンを増やす?
バカじゃねーのwwwwww
そりゃ確かに強力な磁気を物質に当てれば、モノによっては結合力を上回って僅かにイオン化する物質もある。
だけど、それをヒトの体に応用するためには三つの大きな問題がある。

一つ目、例えば状態変化の容易な水(H2O)でさえ、イオン化するためには数十テスラの磁力を要する
注意!単位は「テスラ」だぞ。
エレキバンの単位は「ミリテスラ」だ。
水をイオン化するのでさえエレキバンの百倍の磁力が必要であり、これは永久磁石では発生し得ず、超伝導磁石が必要になる。

これはまだ弱い方。
それなりの大きさのものがくっついたのを剥がすためには重機が必要になる。
もちろん超危険物。
コレ握って鉄の近くに寄ったら挟まれて骨が粉砕するぞ。

核分裂のところで触れたことだけど、物質というものは安定したいという力常にを持ったモノだ。
イオンを作るという事は、安定しているけどその安定するの力以上の力を加えて物質の一片を剥ぎ取るという事。
そして、安定から遠ざかっている物質ほど安定しようとする力は強い。
つまり、ある物質からイオンを1コ剥がし取ったとして、その1コ足りない物質からさらに1コ剥がすためには同じ力では不可能という事だな。
これが何を意味するのかってーのが二つ目。
とんでもない労力を割いて超伝導エレキバンを商品化したところで、得られるイオンはごくごくごく微量、無視できる量だ。

そして最後の三つ目。
イオンが神経に働きかける要素など一切無い。
これは還元水の所で触れた事だ。
安定から最もかけ離れた欠片であるイオンがそう都合良く神経まで辿り付けるもんかい。
神経まで辿り付いたとしても神経に何の影響があんの?
一日単位で見るなら人体はそりゃもう日常的に自然発生したイオンに晒されまくっている訳だけど。
物質にすらなり切れてないカケラが何万とブチ当たったところで、それを「マッサージ」と呼ぶには余りに微々たる力じゃないか。
扇風機の風にでも当たった方がいくらかマシだぞ。

でも一番気に入らねぇのはこんなゴミを医療機器として認可する権限を持ち、実際に薬事法において認可している厚生労働省だ。
今回紹介したような話を裏付ける実験結果なんざ腐るほど出てるっつーのに、現行の規定に満足してるのか見直す機会すら取っていない。
ピップはピップで実験をやってみる事は公表しゃがったけど、肝心の実験結果を一切公表しやがらねぇ
結果は公表しない!でも有効である結果は出ている!信用してエレキバン買ってね!ってなもんだ。
ピップなんてそれをまるっと信用できるほどキレイな企業じゃねーだろ。

一応、核磁気共鳴の分野で億が一にも肯定できる可能性がある以上、この場で全否定するのは避けておく。
そっちにしてもミリテスラの範囲じゃあ話になんねー上に、ピップも厚生労働省もそんな高尚な話なんざ理解できてないけどな。
もし理解できてたら磁力の強さはともかく、あんな形状の磁石で商品化はしねーよ。

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核磁気共鳴の応用についてはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%85%B1%E9%B3%B4

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posted by 猫耳将軍 at 17:20| Comment(16) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月10日

とあるエセ科学の雑菌団子


ああ、薬事法のお話が恋しい。
最近は法なんて持ち出すまでもなくブラックなものだらけなのが実に嘆かわしい。

今回は約束どおり、最近のEMについてやっていくよー。

まずはこのページをソースとして提示。
http://dndi.jp/19-higa/higa_41.php

言うまでも無くこの一連の記事の文責は比嘉氏にあり、この文章は比嘉氏の発言と同義だ。
それを踏まえたうえで引用する。

本連載の、第25回EM技術の立脚点でも述べたように、EMは放射能のような有害な波動を触媒的に無害化するか、使えるエネルギーに転換する力を持っている。
>結論的なことを言えば、放射能がなくなるまで、EMをくり返し散布するだけである。
>しかも、ベラルーシの立ち入り制限地区でも10a当り50Lを年に5〜6回も散布すればセシウム137の大半は1年で消失するのである。


以下斜字体は全て引用。

ほうほう、素晴らしい。
しかし注目すべきは、少なくともこのページで比嘉氏の言っている話はどれも科学的ではないと言う事だ。
科学的な話というのは観察する者によって結果が変化しない、極めて客観的な検証を必要とする。
多くのエセ科学者が持論に有利な内容を公開する時は決まって、この客観性が皆無に等しい。
だからこの類のエセ科学者の論調はどれも似通ったものになるし、必然的に叩く切り口も似通ってきてしまう。
大概の客観性無し論は「それどこソースよ?」の一言で瓦解するものだけど
まれに「水の記憶」のように外見だけはそれらしきモノが用意されている事もあるので注意が必要だ。

さて本題。
比嘉氏はリンク先の記事にて明確に「EM菌には放射性物質を除去する効果がある」という主旨での論を展開している事が読み取れる。
ただその一言を主張するがためだけにこうも長々と「ベラルーシで〜」とか「ボランティアが〜」などの蛇足をくっつけ、自身の論の肉付けをしている訳だ。
ぶっちゃけ主旨を分かりにくくするくらいにしか意味のない贅肉なのだが、エセ科学者にとっては如何にして一般人に核心を掴ませず「なんかすげぇんだなー」と思わせるかの商売なので、そういう意味では彼は一流と言ってもいいのかもしれない。

じゃあ、核心を掴んでやろうじゃないか。
比嘉氏は「EM菌がどういう働きをもってして放射性物質を除去」すると言っているのか。
無駄に句点が多くアタマの出来の程度を伺わせる文章を引用しよう。

>また、光合成細菌は、エネルギーレベルの著しく高い放射線元素と特異的に結びつく力をもっていることも、明らかとなっている。
>このような背景を考えると、EMの中の光合成細菌が、放射性元素を先取りするため、作物には、吸収されないという解釈も成り立ち、
>また、光合成細菌が放射性元素のエネルギーを転換的に活用した結果、放射能が消えたとの推測も、あながち荒唐無稽の話ではない。


光合成細菌ってのは、文字通り光合成によって生み出したエネルギーを使って活動する細菌だな。
比嘉氏はこの光合成細菌が進んで放射性物質を取り込み、放射性物質が発する放射線を光合成に使って活動しているという主張をしている訳だ。
で、放射線は光合成細菌のエネルギーとして消費されるから平気なんだぜーと。
わーいバカだ、バカがいるぞー。

日焼け止めを紹介した回だったかな。
おいらは「紫外線は放射線(電磁波)に似ている」という主旨の発言をした気がする。
紫外線と放射線はその根源の性質は全く同じ空間を触媒とした「波」であり、違うのはその波長のみなので間違いではないはずだ。
しかしちょっと待て。
これが光合成細菌に食わせるとなると途端にブッ飛んだ話になる。

光合成細菌だろうが葉っぱだろうが、光をエネルギーに変換するのは「クロロフィル」という緑色のイカしたアイツだ。
92bba0b8c0991c3c7ff7443c68c4ff8c_400.jpg
いくらこのイカしたアニキだって、ノンケの光でも食っちまうような悪食ではない。
だいたいのアニキが最も効率よく食っちまえるのは750-850nm(ナノメートル)の波長の光と言われている。
対して放射線の中でも最も実害のあるガンマ線の波長は少なくとも10pm(ピコメートル)以下だ。
普通の人にとっては、ナノだのピコだの言われてもピンと来ないだろうから補足すると
ナノってのは10億分の1、ピコってのは1兆分の1って意味だ。
え?それでもピンと来ない?
じゃあ逆に考えればいい。
比嘉氏はアニキに普段食ってるモンより8万倍しょっぱいモノを食えとおっしゃっているようなものだ。
え?塩食えるんだから8万倍でも大丈夫っしょ?とな。

というより、そもそもこんな話よりずーーっとずーーっと前の段階でこの論は崩壊している。
クロロフィルの宿主(?)である細菌。
これにガンマ線を照射するという事は、それらの菌を殺菌するという事に近い。
他にあるとすれば、遺伝子異常を期待して無作為に突然変異種を作るくらいだが、この場合はすぐに死滅しないように波長を操作する。
つまり、放射性物質たっぷりの土地にEM菌を撒布するという事は、最終的にはその菌全てを殺すという行為に近いのだ。

しつこいようだけど、念のためもう一つ追撃。
一部の菌には自然状態でもセシウムを取り込むはたらきを持つヤツがいるそうだけど
セシウムを取り込んだからと言って、取り込まれたセシウムが放射能を失うという訳ではないぜ。
本当に生体内に取り込まれた放射性物質が放射能を失うなら、むしろそんな有り難い話は無いじゃないか。
これが事実ではないから吸引による蓄積が心配されているのだし、たかがチリのかかった食べ物にこれ程まで過敏になっているんじゃないか。
これが事実なら、むしろ政府はセシウム吸い上げたヒマワリの野菜炒めでも推奨するだろうさ。


以上で比嘉氏による「EM菌が放射性物質を除去する」という論の核心は崩れたはずだ。
もちろんおいらが否定するまでもなく、このような反証は既になされているはずであり
本来であれば核心が崩れた時点で論そのものが瓦解するものなのだが、どういう訳か比嘉氏は
「だって実際にセシウムの検出量が減ったんだもん!」という言い訳に終始し始める。
それも今度は真っ当な科学者の威を借りて。

ベラルーシの国立放射線生物学研究所の所長である、コノプリヤ教授
先に提示したソースも含め、比嘉氏の公演や原稿にはこの名前が非常によく出てくる。
ベラルーシはチェルノブイリ原発事故当時風下にあり、放射性物質による汚染が激しい地域だ。
現在も国を挙げて高度に汚染された地域の浄化が試みられており、その研究所の教授とは放射能研究における最前線と言える。
比嘉氏はそんなコノプリア教授と共同研究を行ったのを足がかりに、EM菌という単なる細菌群を放射能浄化に利用しようと傾倒し始めたと見られる。
では、当のコノプリア教授はEM菌についてどのような感想を持っているのか
真っ当な科学者が、本当にEM菌を比嘉氏が言うように手放しで絶賛していたのだろうか?
彼は「97EMフェスタ」という大会でこのように述べている。

ソース:http://www.em-festa.com/back_no/97/p11/p11.htmlより引用

C:チェルノブイリ原発事故をはじめ、原発事故の被害処理にEM-1を利用する可能性

>まず土壌から農作物への放射性核種の移行を防ぐ、つまり人間の内部被ばくをおさえるために、EM-1を土壌にまくこと。
>EM-1を土壌にまくことは、Cs(セシウム)137の植物への移行を促進します。
>そのさいに、小分量のEM−1を土壌に入れたときに、最大の効果があげられました。イネ科とマメ科植物の双方で、この法則性が見られます。


EMを土壌に撒布する事で、特定の植物がCs137(放射性セシウム)を取り込む反応が促進されるという結果が出た事は認めている。

>強調したいのは、Cs(セシウム)137とSr(ストロンチウム)90は半減期の長い放射性核種であって、放射能の状況を規定するものだということです。
>Sr90に対するEM-1の作用については、逆の依存関係があきらかになりました。
>EM-1の適用は、原則として、Sr90の土壌から植物への移行を低下させます。
>このプロセスには様々な要素が影響を与えますので、EM-1の効果はハッキリしていませんし、さらにこのメカニズムの解明が必要です。


EMとの関連性は不明としながらも、EMを撒布した土壌においてはセシウムとは逆に植物がストロンチウムを取り込む反応は抑制されるという結果を報告している。

EM-1の何がこうした効果につながっているのでしょうか?
>Csの大半が、今なお土壌の有機物質や無機物質と結合されているという事実は、よく知られています。
>EM-1を加えると、植物へ移行しやすい自由な形態のCsが増加し、結合形態にあるCsは減ってきます。
>このように、EM-1が放射能汚染された土壌にある核種におよぼす影響はさまざまです。
>核種は土壌から植物へ移行して、食物連鎖を通じて、人間の体に蓄積されて、内部被ばく線量を規定しますが、EM-1によってそのプロセスをコントロールできる可能性があります。


これらの反応にEMがどの程度関わっているかは不明と前置きしつつ、この反応に再現性があるのであれば
本来であれば滅多矢鱈と拡散し、蓄積汚染を招く放射性物質に「植物に吸収させる」という指向性を持たせ
放射性物質の道のようなものを作ってやれば、放射性物質の拡散をある程度コントロールできるかもしれないという内容だ。

実に科学者らしい総括ではないだろうか。
事実のみを材料とし、そこから客観的に得られた上澄みを濃くも薄くもせずに冷静に伝えるだけ。
これをやられるといくら心情的に批判したくても、できるのは「結果そのものが捏造」という言い掛かりくらいだ。

しかし彼による報告は以上の通り。
彼の報告は、EM菌によって植物が放射性物質を取り込む挙動に変化を来たすという事のみ。
菌が放射線をエネルギーにするだとか、大半の放射性物質が1年で消えるとか、そんな夢物語は一言も書かれていない。
それでも、一度本当に権威のある科学者にいじって貰えれば比嘉氏には十分なんだろう。
EMフェスタ'99ではこのように触れられている。


ソース:http://www.em-festa.com/back_no/99/e/e-001.htmlより引用

>チェルノブイリの風下にあったベラルーシの国立放射性生物学研究所の所長でありますDr.コノプリアさんが一昨年、
>ここで、放射能物質に対して免疫力を落とさず、植物がセシウムは吸うけれどもストロンチウムは吸わないという意味で放射能対策にEMはすごい…ということを言われたわけです。


そんな事は言っていない。事実の歪曲。

>私はそのとき「ストロンチウムもラジカルで、セシウムもラジカルなんですから、これはEMをたくさん使えば、ストロンチウムもセシウムも吸わなくなるはずだ」と言いました。

ここで言う「ラジカル」とは、対にならない電子を持つ不安定で反応を起こし易い物質の事だろう。
放射性セシウムもストロンチウムも、まあラジカルと言えない事も無い。
半減するのに約30年のセシウムやストロンチウムを「不安定」と言って良いものかは甚だ疑問ではあるけど
一応、化け学の範囲でだけ言うのであれば、まあラジカルだなぁと。

>それから、去年現場へ行って調べたときに、EMが撒かれたところだけが測定数字が低いんです。
>これは今までの常識では考えられない。でも私は、その場でコノプリアさんに言いました。
>「私の学者の勘によれば、放射能が減っている。セシウムも吸わなくなるであろう」と。


はい、比嘉氏は勘で科学を語る人間です。
そしてこの発言は99年のことであり、97年にコノプリヤ氏発表した内容に追従した形の「後出し」である可能性が高い。
『予言はいつの時も過去形で行われる』とはまさにこの事で、後からならいくらでも「こう言っていた!」と付け足せる。

>それと同時に、今度は「放射能は減ったか」と、私は7月に彼に質問しました。
>彼は、明確には言わずに「あなたが言ったとおりです」と答えました。
>「じゃあ、どれだけ減ったんですか?」と聞くと、「15パーセント」と言ったんです。
>私は、去年から「15パーセントぐらい減っている」ということを申し上げております。


主語と述語が曖昧な文章には要注意だ。
意図的なのだろうが、『何の放射能が』『いつの時点に比べて』15%減っているのかが明らかにされていない。
土壌の?それとも作物の?
仮に主語が「土壌」であれば土壌から放射性物質が失われた事となるが、質量保存の法則に則ると、その放射性物質は「消えた」のではなく
風雨によって計測区域から流出したか、前年より多く植物中に吸収、移行したという事になり
これは「ストロンチウムもセシウムもラジカルだからEMをたくさん使えば吸わなくなるはずだ」という比嘉氏自身の予測と矛盾する。

逆に「作物中」の放射能であれば、これは97年のコノプリヤ氏の発表からさらに撒布EM菌量を増強させることでCs137の植物中への移行が前年に比べて抑制された事が予想される。
これはコノプリヤ氏の97年時点の報告とは矛盾しない結果だが、やはり上で引用した比嘉氏の発言とは矛盾する。

そしてこれ以降、現在に至るまでコノプリヤ氏は様々な論文や発表会での発表をしているようだが
確認できている範囲では「EM菌を散布する事によって植物が放射性物質を吸収する能力が高まる」という内容の発表は一切されていない
もしそんな事実が確認できれば、少なくとも「ファイトレメディエーション」の分野においてとてつもない発見であるのにも関わらず、だ。
福島においてもヒマワリを植える事でセシウムを回収しようという動きがあったようだし
しょっぱい葉野菜ソルティーナを植える事で、津波によって大量に撒き散らされた塩を回収しようとしているのもまさにこれだ。
科学に疎いド素人でもちょっと頭を捻れば浮かぶだろうアイデアであり、放射能研究者のコノプリヤ氏がファイトレメディエーションを知らないとは極めて考え難い。

せめて比嘉氏が放射線について理解が浅いなりにも科学的な考え方ができる人間であるならば、ここまでの矛盾は起こらなかっただろう。
真っ当な科学者の尻馬に乗ろうとしたけど乗り方が分かりませんでしたーという状態がありありと見えてて実に哀れだ。
とはいえ、比嘉氏以上に科学を知らない馬鹿を理解したように錯覚させるにはこれで十分なのだが。

そしてコノプリヤ氏の発表を悪用する事を覚えた比嘉氏の暴走は、これ以降さらにエスカレートを始める。

ソース:http://www.emro.co.jp/interim/data/2000/c14/higa.html=EMフェスタ2000より引用

>いまのサイエンスと、その向こうの見えない世界の現象というのは、全くベクトルが逆で、これまでの方法論では証明が無理だと分かったので、事例をたくさん集めながら、研究しているうちに、波動の向きが二つあることが分りました。
>一つはものが壊れて、汚染を出していく波動、これは電磁波とか放射能などの悪い波動です。
>それからこれとは逆に、電磁波などのひどいエネルギーを転換しながら有用な状態に変えていき、生体の持っている組織、またはこの物質が自分の形状を保つエネルギーを維持していく波動という二つがあるのです。
>いまの物理学では、この波動に関することは無視されており、物質を物質として位置づけているこのエネルギーについて全く触れられていません。
>しかしこれは重力波の概念の理論でいきますと、重力波が存在しているからこそ、物体はちゃんと形を整えているといえます。
>これを維持するエネルギーがその物体のなかにあることを、最近認識し始めてきています。


波動さんちーーっす。
重力波さんちゃーーっす。
これでグレーからクロ確定
しかもさんざん科学の威を借りておきながらEMは科学の範疇から逸脱した存在であると自分で言っちゃう有様。
重力波の概念だなんて語ってるけど、津波に津波をぶつけたら相殺できるとか言っちゃいそうなくらい波の概念さえ理解していない事は明白だ。
皆も気を付けろよ、大人になって中二病こじらせるとこんな風になっちまうからな。
自分が理解できないわけわからん言葉を使いたくて仕方ないんだ。
そのくせ、自分以上にそのわけわからん言葉を理解している人間はいないと勘違いしている
そうじゃなかったら自分しか見ないチラシの裏以外でこんな痛い発言なんてできねーってww


さらにこじらせるとこうなる。
ソース:http://www.emro.co.jp/interim/data/_expo03/HIGA/index.html=EM-EXPO2003より引用

>この生命の最少単位である微生物が、光合成細菌がベースになり、蘇生的なしくみに変える。
>これが基本です。そうすればどんな汚染も、豊かな材料になる。
>どんな汚染でもと言うと「じゃあ放射能はどうなんだ」と言われます。
>私はベラルーシ、ウクライナでその実験をずっとやってきました。
>放射能が多少残ってる所は生育も収量もいいし、味も良いのですよ。
>EMをしっかりやっておくと、放射能を吸わないんです。これは物理学者、誰も絶対信じません。
>でも私がやったのではなく、その国の化学アカデミーの研究機関がやっている。
>ようするに放射能と言えどもEMにかかったら最後、土の中の太陽に変わってしまうのです。土の中のエネルギー。
>ですから世界のどんなひどい状態でも対応できるのです。


放射能の使い方ちげぇよ、言葉はきっちり選んで使え。
放射能は放射線を発する「能力」なんだから、植物が吸収すんのは放射性物質だろタコ助が。
で?いつの間にEMが放射性物質を「吸わない」なんて話になってんだよ。
99年にテメー自身が言ってた事だ。
コノプリヤ氏はセシウム137はEMを増やせばむしろ増加すると言ってたんだぜ。
そして後にコノプリヤ氏が言ったとする「15%減発言」はソース無しのてめぇの捏造だろクソジジイ
有り得ない話だが、それが事実だったとしてもたかが15%減で「吸わない」なんて表現使うんじゃねえよ。
しかもその収穫物の「味が良い」だ?
てめぇベラルーシの特に汚染の酷い地域で収穫した農作物を誰に食わせて実験しやがったんだ。


ソース:http://www.emro.co.jp/interim/data/2003/HIGA/index.htm=EMフェスタ2003から引用

>研究を進める内に、非イオン化作用までは分かったんですが、なぜ放射能や電磁波など、いろんな有害な波動がたちどころに無害かするのか。
>無害かするどころか、そういうマイナスのあった所ほど効果が高いのです。


ついに「たちどころに無害化」まで来ましたよ。
たった数年の間に人類の科学も随分と発展したもんです。
あ、科学じゃないんでしたよね、サーセン。


このような感じでどんどん増長を続ける比嘉ワールド。
そして福島原発事故後の発言が、一番最初に提示したソースに帰結するんだな。

ソース:http://dndi.jp/19-higa/higa_41.phpより引用

>EMは放射能のような有害な波動を触媒的に無害化するか、使えるエネルギーに転換する力を持っている。
>結論的なことを言えば、放射能がなくなるまで、EMをくり返し散布するだけである。
>しかも、ベラルーシの立ち入り制限地区でも10a当り50Lを年に5〜6回も散布すればセシウム137の大半は1年で消失するのである。


「一年で」と区切ってしまった時点でもう言い逃れはできない。
これは明らかに嘘だ。
セシウム137は消失していないし、質量保存則を超えて消失するはずもない。
放射線は無害化されていないし、光合成細菌は放射線をエネルギー化なんてしない。

うそ、ウソ、嘘だらけ。


きっかけは、コノプリヤ氏の科学的な一言だったはずだ。

「EMを散布した土壌で生育した植物はセシウム137を通常より多く吸収する」
(しかし同程度の半減期を持つ放射性物質であるストロンチウム90の吸収はむしろ阻害された)


これを真性の白痴、または悪意ある人間=比嘉が聞くと

「いや、私の勘ではセシウム137は吸収されなくなるはずだ」

「セシウム137を吸収しないんだから、収穫された作物は安全だ」

「EM菌は放射線を光と同じようにエネルギーに変換するはずだから、セシウム137は消費され消失するはずだ」


というブッ飛んだ理論展開に至るのだ。
この展開方法を一度読んだだけでは理解できずに二度見したアンタはきっと正常な人間だ。
むしろ一発で理解できたヤツはすぐに病院に行く事を薦める。
「多く吸収するデータ」を無視し、勘を理由に正反対の内容として解釈するんだから、常人に理解できるはずがない。

そもそも、生物が手を加えて何らかの反応を起こせるのは分子、原子レベルまでの話だ。
原子の繋がりをあれやこれやと組み替えてエネルギーを生み出す生産方法。
それ以上の極小表現が如何なる宗教の聖典にも表れていない以上、それが神の限界と言い換えても良い。
そして現在問題になっているのは、その原子を形作るさらにミクロ単位である核子の話だ。
分子原子の繋がりまでしか手を出せない生体反応の出る幕じゃねぇんだよ。


「消失」しない以上、放射性物質は安定するまで地球上から消える事は無い。
比嘉氏はそんな放射性物質がたとえ見かけ上であっても「消えたように見える」という事がどれ程大きな問題なのか考えた事も無いに違いない。
絶対に消えないものが消えたように見えるのなら、それは観測地点から見えなくなっただけだ。
その観測地点が「地球」であれば良かったんだけど、実際にはせいぜい数十アールの畑、それも地表数センチぽっちの話だ。
小せぇ小せぇ。
放射性セシウムなんざ放っといても自然に消えてくもんなのを忘れてるだろ。
風雨で流れた分は?
ごく自然にベータ崩壊によってバリウムに壊変した分は?
健康詐欺師はこぞって自然回復力を無視するけど、まさかEM馬鹿にも当て嵌まるとは思わなんだ。

本来なら風雨やベータ崩壊によりゆるやかに拡散、壊変するはずだった放射性物質。
それがEM菌を大量に散布することで、自然には見られなかった動きをする事はきっと事実なのだろうが
自然には見られない急速な反応を起こす事を「自然」と言って歓迎する阿呆の愚については言うまでもない。
そして自分の目から見えない場所に丸無げしただけで「危機は去った」と抜かす阿呆には吐き気すら覚える。
国が開示する情報が信用できないという心情は理解できるが
だからと言って胡散臭いおっさんの理屈が信用できるっつー話にはならんだろうが。
指向性を持った放射性物質が、ちっちぇえ観測地点を離れて、いったいドコに異常濃度のホットスポットを形成しているのか、続報が実に楽しみじゃないか。
比嘉がそんなテメェの儲けを潰す情報を開示するとは思えないんだが、そんなクソジジイとの心中に、日本の土地を使うなよ。

3つに分けてもいいくらいに記事が長くなってしまった。
本当は比嘉の数々のアホ発言も取り上げたかったのだけど。
まあそんなのはリンク先を3行くらい読めばボロボロ出てくるからいいか。

最後に、少なくともここを読んだ方々はくれぐれも雑菌とゴミをそこらにバラ撒く愚行は犯しませんよう。

福島県の見解 EM菌は河川の汚濁原因
http://www.minyu-net.com/news/news/0308/news3.html
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菊池誠氏より 「EMには効果があるかないか」以前にそもそも「ゴミを勝手に投げ込むな」という話なのだと思います。効果の検証がなされてはじめてゴミではなくなるわけで、「検証もせずに、まず投げ込んでみる」というのは非常に乱暴な考えかたです
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posted by 猫耳将軍 at 21:20| Comment(10) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月31日

あやしい謎技術、EMさん



一度は論破済みとして捨て置いた『EM菌』というものがある。
聞き慣れない方も多いであろうこのEM菌なるものが、原発より放出された放射性物質を無効化?するという噂が広がりつつある。
原発ショック以降、ありとあらゆるトンデモ健康法が瞬間的に台頭する事は誰にでも予想できた事だし
そのような塵芥の如きトンデモ説など、熱し易く冷め易い奴らがテキトーに引っかかって、丁度いいくらいに痛い目を見るだろうから良い薬になるじゃないかと。
そしてそれが結果的に世間に「このトンデモは効果無ぇな」という認識を植えつける結果になるだろうから大丈夫と思っていた。

だから、このトンデモ説のうちのいくつかが「丁度いいくらいの痛い目」では済まない事態を招きつつあるのはおいらの予想外だった。
これはもう、ネタ提供してくれたゆこぷ氏には謝るしかない。
おいらの見立てが甘かったです。ごめんなさい。


まずはEM菌って何のことなのかをいつもお世話になってるwiki先生から引用しよう。


有用微生物群(ゆうようびせいぶつぐん、EM、Effective Microorganisms)とは
1982年に琉球大学農学部教授比嘉照夫が、農業分野での土壌改良用として開発した微生物資材の名称。
乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする微生物の共生体とされ、農業、畜産、水産、環境浄化、土木建築など様々な分野に利用されている。
Effective Microorganismsとは「共存共栄する有用な微生物の集まり」の意味の造語。通称 EM菌。



ついでに開発者による説明も紹介。


自然界にある(乳酸菌群、酵母群、光合成細菌群から嫌気、微好気の複数の有用な微生物を集め培養し、液中に複合共生させた資材。
また、悪玉菌や遺伝子組替技術によって作出された微生物は使用していない。
商品としてEM1、EMW、EMX-GOLD(飲用)、EMセラミックスなどがある。
微生物環境(微生物相)では、酸素の多い現在の大気中において酸素を使って有機物を分解する(酸化)微生物の勢力の方が強い。
この酸化分解はほとんどの場合、腐敗、腐蝕という環境悪化を招いている。
そこへ抗酸化力の強い有用な微生物群(EMを投入することで発酵、蘇生など生分解型の善循環へ変化させることができる。


引用ここまで。


EM菌が本当に人畜や環境そのものに対して無害であるなら、これ程素晴らしい手段は無いだろう。
ヒトが長年かけて汚染したものをリスクゼロかつローコストで元に戻しちまおうって話だ。
土壌に住む微生物の働きによって土壌改良やゴミ処理を行うという考え方自体は現代においても重要な研究課題であって、この考え方や目指す所自体はおかしなものではないはずだ。
しかし、現在における「EM菌」は、これはもうニセ科学そのものになってしまっている。
一体どこで道を誤ったのだろうか。


1、そもそもの大間違い

この比嘉照夫とかいうおっさん、そもそも前提からして間違っている。
おいらはさっき「土壌に住む微生物の働きによって土壌改良やゴミ処理を行う」という考え方には賛意を示した。
比嘉氏の研究は、最初こそこの理念に基づいたものだったのだろうなとエスパーするが、これと「EM菌」とは本来真逆の相対する考え方に近い。

何が違うって、EM菌団子として人為的に配合された菌は、その土地、その土壌には本来存在しない菌だ。
そんなもんいくらバラ撒いてもあっとゆー間に自然淘汰されるのは目に見えているが、むしろその方が良い。
一番マズいのは、本来いないはずの菌がその環境に適応して繁殖してしまった時だ。
菌というものはその環境の根本的な所にとても大きな影響を与える。
だからこそ環境そのものを改善する選択肢に上げられるのだが、それはもともとその場所に住んでいた菌によって行われるべきものだ。
そこにいない菌がその環境に適応して増殖してしまったら、そこに形成される環境は本来とは全く異なるものとなる可能性が高い。
おいらの認識が正しければ、人それを環境破壊と呼ぶはずなのだが。


2、間違いは連鎖する

まあ、根っこの基盤が大間違いなもんだから、そこに積み上がった理屈も全部間違いである可能性が高いんだけど。
まず、これだけの種類の菌をごく限られた体積の「団子」に共生させる事自体が疑わしい。
というか、基本的に不可能だよーという反証実験結果しか出ていない。
成功事例もあるにはあるが、それは河川や土壌にバラ撒くのではなく「共生を成功させるためだけ」に選択された菌の寄せ集めのケースだ。
そもそも菌なんて自分が住みやすいように環境を作り変えるエゴイストなんだから、共存なんて考えからは程遠い生物だ。
自分が住むのに適した環境=他の誰かが住むのに適さない環境であれば、むしろ菌にとっては万々歳。
喜んで環境を造り替え、他の菌を淘汰することだろう。
共生させる事に成功したと抜かす阿呆は、一体どれくらいの期間共生していることを確認したのだろうか。
そして理想状態でEM菌が環境の改善に要する時間ってーのはどのくらいの期間なのだろうか。
さらに、EM菌を住まわせる団子はさぞ菌類にとって居心地が良い団子だろうなぁと思うのだけど
その団子自体が河川や土壌を汚染している事にはいつになったら気付くのだろうか。
ちなみにこの団子には約2%のリンと約7%もの窒素が含まれているそうだ。
これらの物質は川の流れ込む海において富栄養化を招き、すなわち赤潮の原因となることは言うまでもない。


3、いつしか広がる大風呂敷

同時に比嘉氏は「食料問題や環境問題が解決する」という言い方もしている。
土壌改良によって生産効率を上げたり、農業に適した土地を増やす事による結果なのだろう。素晴らしいことだ。
実際には土壌改善の兆しは見られていない事を除けば。
目処が立っていて、あと必要なのは時間と人手と資金だけ!というのであれば、こういう風呂敷はどんどん広げてスポンサーを見つけるといい。
最悪、ゴールへの道がぼんやりとしか見えてないのであっても、道が見える可能性があるのなら投資価値を見出す人もいるだろう。
しかし、空想のゴールだけ提示してそこに至る道が影も形も見えていなかったり
またはその道が間違っているという結果が出ていても尚、その事実を無視してカネを貰おうってんならそいつは詐欺ってもんだ


4、そして類は友を呼ぶ

比嘉氏が波動や水の記憶、ホメオパシーなどを信じていることを公言している時点でアタマの出来の残念さは推して知るべしだが
他にもEMの安全性は磁気共鳴分析器(?)なる波動測定器(笑)によって確認されているとか
EMの波動の正体は重力波だとか、もうこのおっさん博士号剥奪しちまえと言いたくなるほどオカルトまみれだ。

まあお化けを多少なりとも信じてるおいらが言える事じゃないかもしれんけど
それでも、そんな不確定事象を科学の範疇に持ち込まない節度くらいは持って欲しいもんだ。
メリケンの毛党どもなんか立派じゃねぇか。
神の2、3匹くらい軽く消し飛ばす核実験を何百ダースとやって、地球を宇宙から眺めて、限定条件ながらも光速を超えて。
ついでに神様がお創りになられたニンゲンの設計図を全部解読しちまってなお、ほら神はそこにおわしますってなもんなんだから。
いい大人が大真面目に正義だの悪だのヒーローだのを恥ずかしげも無くやってる国だし、こんなダブルスタンダードくらい朝飯前か。


5、なんかもう万能でいいや

比嘉「EMの産出物を濃縮したEM・Xは強力な抗酸化作用によって人間の自然治癒力を高めるよ!
生活習慣病!アトピー!果てはガンにまで効くよ!万能EM万歳!!」


なわけねーだろ阿呆。
こういう無駄にマルチに手を広げて、専門分野外で墓穴掘るヤツ見るといつも思うんだけど
ちょw波動がwwとか重力波がwwwとか言っちゃうくらい理解力ねーなら、何かよく分からん分野へのコメントなんてしなければ良いのに。
「あ、おいらの専門そっちじゃないんでサーセンww」くらいの事、どうして言えねーんだ。
万能なんて有り得ないんだし、それ見て笑う下衆なんて一生笑わせとけよ。
それに専門分野外にまで手ぇ出して火傷するようなヤツって決まって、専門分野でも大したことないんだよな。
逆か?専門分野で行き詰まって頭打ちだから別分野に手出すのか?
それって結局どっちの分野でも使えねーゴミ野郎ってだけなんだけど、それじゃあ嫌なんだろうな。
センセイって呼ばれて尊敬の眼差しを集めなきゃ生きられないくらいプライド高いのって、生きてて疲れないか?

とりあえず、波動を口にするヤツのアトピー、ガン論ほど見るまでもなく結果が読めるものもなかなか無いだろうね。



これが、おいらが語るに及ばずとして捨て置いたEMだ。
原発騒ぎが起きるまでにEMが辿っていた流れはこんな感じ。
自分でおっ広げた風呂敷で勝手に窒息して死にそうだったので、わざわざ叩くまでもねーだろうなぁと思っていたのですよ。
それが原発事故によって新しい活路を見出しやがったと言うか、放射能を無効化だとか言い出したんだよね。

まずは参考記事をどうぞ。
http://emdiary.seesaa.net/category/7724178-1.html
このサイトを選んだのはグーグル先生が一番上に生け贄として差し出してくれたからってだけで他意はないからね。
こんなもん推奨してる時点でどいつもこいつも等しくクズである事に変わり無いんであしからず。

この記事によると必要なものはEM1,黒砂糖,ペットボトル1.5gか2gを2本,米のとぎ汁をボール2杯にミネラルを含む岩塩(?)
紹介するサイトによっては米のとぎ汁ではなく米ぬかを推奨している記事も結構ある。
EM1ってのはEM菌を商品化したもんだね。
手順は省くが、要はこれらを混ぜ合わせて常温に保つことでEM菌を増殖させた液体を造り、これをお掃除に使ったり
「人体に無害」という特徴を挙げて飲食物、果ては食用にまで使えば放射線の害を免れるというのだから酷い話だ。

まず発酵物を技術を持たない一般人が造る上での安全管理について。
一番近いのはアルコール発酵において酵母菌が自身の住み易いアルコールを造り出し、環境をアルコールに置き換えることで、その他の菌の繁殖を抑えてしまう状態をイメージして欲しい。
これが成功例で、お酒を造る時はこれを利用する。
しかし発酵と腐敗は紙一重どころか同じ現象だ。
人間に都合のいい状態になれば発酵で、都合が悪い状態は腐敗と呼ばれる。
ちなみに紹介したサイトによると、発酵は「においを嗅いで臭くなければ成功」というとてつもなくアバウトなものだ。
臭くなければ成功なんて程度のザル安全管理をする人種が、そこら中に生えてるカビの胞子やありもしない放射性物質ごときを恐れるんだから世も末だ。

そしてヒステリー馬鹿共が恐れる微量放射性物質について。
福島第一原発を中心として放射性物質が飛散し、あらゆる野ざらしのモノの表面に降り積もったことだろう。
これは覆しようのない事実だが、問題はその後。
過去に書いた通り、チリが降り積もった野菜なんざチリを洗い落とせば問題無い。
そして現在確認されている事実を鑑みれば、水銀やカドミウムと違い放射性物質は生態間で濃縮される事はないのだから、きっちり洗い落として食うぶんには問題無いのだ。

しかし、製造または調理過程で洗わないものも存在するだろう。
その代表格こそが、まさにコメだ。
コメを濡らしなんてしたらあっと言う間にカビて使い物にならなくなる。
よって、収穫されたコメは家庭において研がれるそのギリギリまで、適度な乾燥状態を保たれるものだ。
それでも、ちゃんと研いで食うならたとえ福島のコメだろうが安全だと断言してやらぁ。
何がいけないかって、コメのとぎ汁だ。
穂に実ってるコメに放射性チリが付くんだから、リスクがあるとすれば一番外側の籾殻だ。
当然これは脱穀過程で取り除かれるものだから、次にリスクがあるのは玄米
そしてさらに精米し、外側を削り取ったものが白米だ。
白米まで来ればもうリスクなんてあっても取るに足らない無視できるものだろうが、厳密に言うのであれば白米においても一番リスクが高いのは一番外側
そしてこの外側を最後の最後で研ぎ削り取る作業が洗米なのだが、不思議な事にEM馬鹿どもはわざわざ白米において一番リスクの高い液体を使いたがる。
あまつさえ、米ぬかなどという白米の外側よりもさらにリスクの高い部位を指定する阿呆までいる始末。
放射性物質の生態間濃縮は無いと書いたが、この作業こそが本来は微量なはずの放射性物質や残留農薬をかき集めて濃縮する作業に他ならない。
放射性物質の持つ放射能を怖がる人間に限ってこんな事にさえ気が回らないのだから、実に皮肉な話だ。

ちなみに、これを空気中に噴霧するだけで空気中の放射線量が限りなくゼロに近付き
放射線地獄(原文のまま)の中でも生きていける
そうなのだが、どのような条件いおいての計測なのかが明示されておらず
そもそも論として確立させる事を避けているようにしか見えないので、おいらとしても否定のしようがない。
考えられるとすれば本当に子供騙しな事だが
放射線を放出するのは空気中の放射性チリなので霧を吹きかければそんなもん地面に落下するし、そしてら線量下がるのは当然だろボケがってなもんだ。


比嘉氏は論をさらに発展させ、地面そのものに降り積もった放射性セシウムをもEMによって除去できると抜かしていやがる。
しかし残念ながら、今この時点で記事容量が11KBを示している。
1KBあたり約500文字なので既に5000文字以上の長文なのに、どうもこの大ウソを否定するには文字数が倍以上に膨れ上がりそうだ。

比嘉氏が詐欺風呂敷を目一杯広げようと発進した一世一代の大ウソを、長文になることを気にしながら否定してしまってはおいらとしても不完全燃焼だ。
一番美味しい部分を叩くのは次回にまわすことにする。

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posted by 猫耳将軍 at 21:27| Comment(9) | TrackBack(0) | エセ科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする