2013年11月21日

ここで砂糖大さじ1杯と、太田胃散をひとつまみ。

健康診断が終わって結果も出ちゃうくらい放置していたけど、結果はどうだったかな?
今回はそんな中でも特に高血圧に引っかかっちゃった人には耳寄りなネタだ。

医者に高血圧と言われれば、多くの人が塩分摂取量を連想するだろう。
ナトリウムを過剰に体内に取り込むと血液の浸透圧が上昇するため、体はそれを下げるためには血液中に水分を足して薄めるという方法を取る。
血管と言うホースの太さは変わらないのに、その中に入っている血液の量だけが増えた格好だ。
当然ながら血管の特に構造的に薄い部分、つまり抹消の血管に大きな負荷をかけることとなり、パーンと破裂する場所によっては致命的なダメージを被ることとなる。
これは塩分による高血圧が体に齎す影響のほんの一例であり、他にも高コレステロール血症や肝、腎機能障害などなどなどと枚挙に遑がない。
塩は人間にとって最も身近な物質の一つであり、多くの人間の健康を損なってきた毒薬であるとも言える。

日本高血圧学会が2009年に定めた高血圧治療ガイドラインによると、日本人の塩分至適摂取量は一日6g
これは「塩分量」であって「ナトリウム量」ではない
繰り返す、「塩分量」であって「ナトリウム量」ではないのだ。
もしもこれから食べるモノの塩分量を知りたいのであれば、商品に記載された栄養成分表の「ナトリウム」の項目にある数字に2.5を乗算してやるといい。
http://www.nissinfoods.co.jp/product/p_2849.html
日清のカップヌードルなんかキリが良い数字なんじゃないかな。
ナトリウム量2g、つまり塩分量は5gだ。
カップヌードル1コ平らげただけでその日の残り塩分量はあと1g。
1gってーとあとその日食べられるのは6枚切り食パン2枚だけという笑えない計算結果になる。

・・・と。
健康を扱うブログ筆者の皆々様は口をそろえてこのよーな霞でも主食にしてんじゃねーか?と紛うような無茶を言ってのけるのでございましょーが。
「人は誰かを批判する時、いつもより少しだけ善人になる」の亜種だな。
当然ながらおいらはそんな仙人のよーな生活は送っていないし、とりあえず今んとこは送る予定も無い。
もちろん必要以上にガバガバ塩を食うよーなロック魂を持ち合わせているわけでもなければ、美味しく塩分を減らせるならそれこそ大歓迎だが、そんなスキルも面倒さに付き合うだけの心とお財布の余裕も無い大勢の一般人とそう変わりの無いポジションの人間だ。
そう、大多数のヤツは何も好き好んで塩分を摂取している訳では無いはずなんだ。
無理なく減らせる塩分があれば減らすことも吝かではないし、その分を美味いメシに宛がうことが可能なら喜んでそうするはずだ。

壮大な迂回脱線となったが、血圧の話はただの導入で、ここからが今回の本題だ。
この記事を読んでいるヤツの中に、高血圧でありながら、またはそうでなくとも、太田胃散を飲んでいるヤツはいないだろうか。
キャベジンコーワSは?
パンシロンGは?

これらの胃薬に共通するのは、飲むと胃が少しスーっとすること。
これは主に炭酸水素ナトリウムのはたらきによるもので、表向きは胃酸を中和させる目的で配合されている。
炭酸水素ナトリウム、つまり重曹は弱アルカリ性の性質をもち、これが塩酸である胃酸と中和反応を起こすことで吸熱反応を起こし、冷感を生じる。
要は胃酸に重曹を混ぜると物理的に冷たくなるからスーっとするのだ。
この時の中和反応を化学式で表すとこうなる。

NaHCO3 + HCl → NaCl + H2O + CO2

ン十年前の化学を少し覚えているヤツはこの謎の暗号の羅列を見て
「ほう、塩酸に重曹をブチ込むとNaClとH2OとCO2ができるんだな」
という事を読み取れるはずだ。
じゃあ、H2OとCO2は流石に誰でも分かるだろうが、NaClってなんぞや?
Naはナトリウムで、Clは塩素。
塩素ナトリウム?いやいや、Clは別名塩化物イオンとも呼ばれるので、正解は塩化ナトリウム、食塩だ。

つまりどーゆーことだってばよ?というと。

「オレは胃薬を飲んでいたと思ったらいつの間にか塩を食っていたんだ!何を言っているかわからないと思うがry」

というポルナレフもびっくりの摩訶不思議現象が起こってしまうのだ。
もちろん配合されている重曹の量が多いほど作られる食塩の量も多くなる。
では、それぞれの胃薬にどれだけの重曹が混ざっているかというと。

キャベジンコーワS・・・900mg
太田胃散・・・1530mg
パンシロンG・・・1950mg
   いずれも一日量

中和反応による塩化ナトリウムの重さを求めたい時は重曹の重さに0.7を乗算してやると良いので

キャベジンコーワS・・・900×0.7=630mg
太田胃散・・・1530×0.7=1071mg
パンシロンG・・・1950×0.7=1365mg


太田胃散で約1g、パンシロンGで実に1.3グラム、一日に摂取できる塩分量の実に1/5を胃薬だけで摂取してしまうことになる。
おいらのように好きなものを好きなだけ食べられるヤツにとっちゃ誤差だろうが、必死に食事制限をしてるヤツにとって1gあればどれだけメシが美味くなることか。
しかも、そこまでして配合されている重曹だが、胃薬として想定された効果はほぼ無いのだから目も当てられない。

確かに試験管内の反応は重曹が塩酸を中和して、胃全体の酸性度は下がることになる。
よってこの重曹は専ら制酸剤として配合されているワケだが、試験管と違って胃袋の中で起こる反応には続きがある。
ここまでシカトしてきたが、一緒に生まれる二酸化炭素。
重曹を強酸にブチ込んだ時に生まれる二酸化炭素は勢いが強く、まさに炭酸水のような状態になる。
このシュワシュワがクセモノで、胃壁を刺激し、活性化した胃はさらに胃酸を供給するという笑えない結果を生み出す。
刹那的に見れば確かに「制酸」と言えなくもないが、数時間スパンで見ればむしろヘタな消化酵素よりよっぽど胃液を増やす役目を担うこととなる。
しかも食物の胃内滞留時間は早いものだと2時間程度、特に消化に悪いものでもなければ3時間もあれば胃は通過する。
特に太田胃散は食後から食間、つまり胃に何も無い状態での服用も想定されているが何がしたいのだろうか。

「オレは胃酸を中和しようとry」

もはやポルナレフじゃなくても何を言っているのか分からない。
たまに俄かの聞きかじり知識で、重曹のみをスプーンでロクに計量もせずに飲んでる阿呆がいる。
何を治したいのか知らんが、早く病院で適切な治療を受けたほうがいい。
主に頭の。

さらに理解できないのが、消化を助けるための薬を標榜しながら名目上は制酸剤のこれら弱塩基成分を配合している胃薬。
本来の消化成分である胃酸を差し置いて自社謹製の消化酵素を配合するなど傲慢にも程がある。
おいらの知る限りで、消化酵素を配合していながら弱塩基成分を配合していない胃薬はパンシロンビオリズムしか無い。
尤も、他のパンシロンシリーズの配合を見る限りではそれを狙ってやったようには到底見えないが。


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無知が故に己を危険に晒すと言う意味では、素人の俄か養生なお幼児のままごとと大差無い。

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posted by 猫耳将軍 at 01:17| 北海道 ☔| Comment(17) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月18日

ボルタレンCMの棒読みは何とかならんのか。


去る今年4月、ついに、やっと、今さら(?)ジクロフェナクナトリウムが第二類医薬品へとリスク区分が変更された。
それを受けて今年6月には大正製薬のジクロテクトシリーズが、そして8月には久光製薬のフェイタスZシリーズがリニューアルされた。

ジクロフェナクと書いても何のことか分からない人はボルタレンと脳内変換してくれ。
痛み止めとしてお世話になった、或いは現在進行形で手放せない人も多いはずだ。
実績は疑うまでもない良い薬だが、そんな便利な薬が実質自由に買えるようになるのにここまで時間を要したのには理由がある。
その高い効果のために、現行のOTC薬に比べて副作用のリスクが大きいからだ。

今回は以前書いた《念のため、おいらは質問に忌憚なく答えてくれる久光さんが大好きです。》に付け足す形で実際の商品の選択も含めてさらっと紹介しよう。

湿布剤としてのジクロフェナク製剤は現状では膏剤に対して1%しか配合されていないが、それでも現行の一般用医薬品湿布としては最も優れた効果と実績がある。
それはフェルビナクが5%配合されたリニューアル後のフェイタスを含めても揺らぐものではない。
しかし上で書いたとおり、その高い効果の裏返しで同じNSAIDsであるフェルビナク製剤に比べて添付文書の「相談すること」に大きな追加がされている


次の人は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者にご相談ください。

・次の診断を受けた人。
消化性潰瘍、血液障害、肝臓病、腎臓病、高血圧、心臓病、インフルエンザ

・次の医薬品の投与を受けている人。
ニューキノロン系抗菌剤、トリアムテレン、リチウム、メトトレキサート、非ステロイド性消炎鎮痛剤、ステロイド剤、利尿剤、シクロスポリン、選択的セロトニン再取り込み阻害剤


何だかゴチャゴチャと病気や薬の名前が羅列されているな。
特に薬の方は使っている当事者でなければ何の薬なのかさえ理解できないモノが多いだろう。
本当はこれらの「相談すること」のほとんどはNSAIDs全般、つまりこれまで使われていたフェルビナク等にも厳密には該当するはずの事だ。
個別の病気や薬に対する「なぜ医師に相談しなくてはいけないのか?」まで説明するとそれだけで3つくらい記事が書けそうなので省くが、これまでは無視できていた事を厳密に適用しなくてはならない位にはNSAIDsとしての働きが高く、また、副作用の報告件数が多いという事になる。
自分で説明を省いておいて矛盾するが、これだけだーっと羅列されると1つでも薬を飲んでるヤツは大抵引っかかる程度には網羅されてしまっている。
もしも自分が飲んでる薬との使い合わせが心配なヤツがいたら遠慮せずにコメントに書いてくれ。

そして大事なのがもう一つ、恐らく副作用の頻度としてはこちらの方がずっと可能性が高いと思われる。

・光線過敏症
貼付部に強いかゆみを伴う発疹・発赤、はれ、刺激感、水疱・ただれ等の激しい皮膚炎症状や色素沈着、白斑があらわれ、中には発疹・発赤、かゆみ等の症状が全身に広がることがあります。また日光が当たった部位に症状があらわれたり、悪化することがあります。


要は「シップを貼った部位を強い日光に当てんなよ」という警告だ。
これも本来NSAIDsの外用薬ならサリチル酸グリコールですら起こり得る副作用なんだけど。
ジクロフェナと、同時に一般解禁されたピロキシカム、そしてモーラステープでお馴染みのケトプロフェンの3つは特に光線過敏の副作用報告が多いクセモノなんだ。
これがシップ貼ってる間だけじゃなく、使用をやめてからも一週間、できれば二週間は光に当てちゃダメってんだから面倒臭いことこの上ない。
必然的に首はもちろん腕や肩に使うときも注意が必要ということになる。
まさかこれらのシップが必要な歳にもなって腰パンしながら外出するような阿呆はいないよな?

ちなみに特に光線過敏の多いこの3成分の中でもケトプロフェンの報告数と症状の重篤さがダントツ。
おまけに
「光に当てちゃダメなんだから日焼け止め塗れば良いんじゃね?うっはwwwオレ頭いいwwww」
とか考えた阿呆はさらに症状が増強されてえらいことになる巧妙な孔明の罠。
なのにケトプロフェンのシップっておいらの覚えてる限りで少なくとも2011年には指定2類医薬品としてスイッチされちゃってるんだよねぇ。
厚生労働省の方って「リスク区分」という文字が読めない外国人か、「リスク」の意味が分からない白痴のどっちかなのはほぼ確定ですよと。
テメーらの都合で管理がクソめんどくせぇだけで誰の役にも立たねぇリスク区分なんつーもん作ったんならきっちり機能させれよクソが。

と、注意すべき点としてはこんな感じ。
無視してもいーけど、医療用としての副作用報告件数はマジで多いからな。
今までのOTC薬と同じ感覚で使って文字通り火傷しても知らんぞ。


さて、それじゃあお待ちかねの実際の商品選択について。
つっても2類にスイッチされたばかりだから、あまり選択肢が無いんだ。

まずは会社名よりもボルタレン(商品名)が有名なノバルティスファーマ。
スイスに本社を置く外資企業だ。

・ボルタレンEXテープ(7cm×10cm)
 7枚・・・980円
 14枚・・・1680円
 21枚・・・2480円
・ボルタレンEXテープL(10cm×14cm)
 7枚・・・1680円
・ボルタレンEXゲル
 25g・・・1280円 
 50g・・・1980円
・ボルタレンEXローション
 50g・・・1580円
・ボルタレンACローション(ジクロフェナク量1/3)
 50g・・・1580円



うん、さすが本家。
過不足のないラインナップだ。
ボルタレンACローションはスペック見ると誰が買うんだコレ?と思えるだろうが、ニオイが少ない処方になっているそうだ。
残念なのは、せっかくの本家本元なのにこれらOTCの製品ではノウハウと実績の詰まった医療用のボルタレンとは異なる基材を使っている事か。
何でそんなワケのわからんことをしたのかね。
それとこの先を見れば分かるけどゲル剤が高い

次は湿布剤特化の久光製薬からフェイタスZシリーズ。

・フェイタスZテープ(7cm×10cm)
 4枚・・・630円
 12枚・・・1680円
・フェイタスZシップ(10cm×14cm)
 6枚・・・1260円
・フェイタスZゲル
 25g・・・980円
 50g・・・1781円


褒めるべき点は久光独自のバリピタシートと、フェイタス3.5に引き続きモーラステープの基材を使っている所。
あとゲルだけはボルタレンに比べて安いね。
しかしラインナップは正直どうしてこうなった・・・と。
4枚なんてどこら辺の層の客が買うんだこんなもん。
しかもLサイズがシップしか無く、パッドを腰に使いたければかなり割高の12枚入りを買って下さいませお客様^^


そして最後に大正製薬のジクロテクトPROシリーズ。

・ジクロテクトPROテープ(7cm×10cm)
 7枚・・・980円
 14枚・・・1680円
・ジクロテクトPROテープL(10cm×14cm)
 7枚・・・1680円
・ジクロテクトPROゲル
 25g・・・1080円
 50g・・・1880円
・ジクロテクトPROローション
 50g・・・1580円
・ジクロテクトPROスプレー
 90g・・・1880円


価格帯は明らかにボルタレンを意識してるな。
しかしジクロテクトPROのウリは貼り損じ防止機能
興和新薬のパッド剤にも似たような機能はあるけど、ジクロテクトのそれは完全上位互換。
おいら自身も実際に自分で試したけど、クシャッと丸めてポイと放置状態から勝手に元に戻るという謎のハイスペック
もちろんシワはつくけど、3回くらい同じことやっても問題なく貼れてしまった。
もし買ったら一度は試してみて欲しい。
あ、スプレーは言うまでも無く価値無しなんでスルー推奨。


あまりのフェイタスZの酷さに3択とい言いつつ選択肢が無いという感想に落ち着いてしまった訳だが。
せっかくフェイタス3.5で築いたシェアをこんな下らない理由で壊すのも勿体無いよなぁ。
そしてこんな誰でも分かる危機感を久光の首脳陣が持ってないってのは流石に有り得ない・・・と思いたい
フェイタス5.0なんて誰得のヴァージョンアップなんてしてる場合じゃねぇよ。

やっとジクロフェナクが下りたことでこれからの湿布剤はまさに群雄割拠。
佐藤製薬も数ヶ月後に新製品の発売を予定しているし、ゼリアと第一三共がこのまま黙っているともちょっと思えない。
これから出てくる製品の付加価値次第では今回のネタなんて簡単にひっくり返るだろうから、飽くまで参考程度に頼むよ。

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うちのアフィから塗るグルコサミンを買ったヤツが4人もいる。
あんだけディスったのにマジかよ・・・。

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posted by 猫耳将軍 at 20:28| 北海道 ☔| Comment(14) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月31日

【商品紹介】資生堂 IHADA【概念の暴力】


カテゴリ作って開き直ったら、商品紹介記事が続くなぁ。
今回紹介するのは資生堂がイチオシの化粧品、その名も『IHADA』
読み方は「イハダ」だそうだ。
この商品自体は2011年に発売されたもので、医薬品としても特に目新しいものではない。
ブランドサイトはこんな感じ。
http://medical.shiseido.co.jp/ihada/index.html
いかにもスイーツちょい上世代好みのしそうな構成だな。

シリーズの商品は3種類。
ローション、エッセンス、クリームで、いずれも入ってる成分が異なる。
ブッ叩くのは後にするとして、まずは順番に紹介しよう。
ちなみに、添加物のカタマリそのものである化粧品に対して、さらに添加物に突っ込む野暮なことをするつもりはない。
というか突っ込んでたら記事が終わらないほどに突っ込み所しかないので省略。

●イハダ プリスクリードS 100ml 参考価格(2,680円)
[成分 分量](1g中)
クロルフェニラミンマレイン酸 10mg
アラントイン 2mg
グリチルリチン酸二カリウム 1mg

●イハダ プリスクリードD 50ml 参考価格(7,140円)
[成分 分量](1g中)
ウフェナマート 50mg
トコフェロール酢酸エステル 5mg

●イハダ プリスクリードAA 30g 参考価格(4,720円)
[成分 分量](1g中) 
ウフェナマート 50mg
ビタミンA油 2mg
トコフェロール酢酸エステル 5mg


上から順にローション、エッセンス、クリームね。
マレイン酸〜はアレルギー用のお薬で、皮膚用薬だとまんま痒み止め。
アラントインは組織の修復を助ける・・・と言われてるけどぶっちゃけ空気
トコフェロール酢酸エステルはビタミンEをカッコ良く呼んだもの。
で、聞きなれないだろうウフェナマートは非ステロイド系抗炎症薬。
効き目はステロイドよりも弱いけど、色素の沈着や皮膚の浅薄化が少ないんで、ステロイドよりは使いやすい成分ではある。
すげぇ大雑把に言うと、痛み止めを塗るようなもんだと思ってくれればいい。


さて、まず突っ込む所はというと、ブランドサイト。
おいら最初に「化粧品」として紹介したけど。
その流れでブランドサイト覘いて、この商品が医薬品だと気付いたヤツはどのくらいいる?
資生堂なんつー化粧品で有名な会社名を前面に押し出しておきながら、医薬品である旨の説明はすみっこにちょっとだけ。
なに?医薬品だって知って貰いたくないの?
だったら中途半端な薬品混ぜたりしねーで今までどおり化粧品でスイーツ共を騙してれば良かったじゃねぇか。
騙す方も騙されるほうも同レベルでお似合いだよ。
こっち来んなばっちい。

一般人はあまり気にしないだろうけど、医薬品ってのは食品以上に厳格な管理が必要なんだ。
中身の品質はもちろんだけど、CMやパッケージの外装にもすげぇ細かい決まりがたーーっくさんある。
有名なのはテレビCMでは一定音量以上で「ピンポン♪」って音を鳴らして注意喚起しなければならない、とかな。
流石にウェブサイトでそこまでする義務は無いけど、普段薬を扱ってない会社が薬を扱うんだから、医薬品であることを目立たせるくらいの機転くらい利かせろよと。
まあ、間違いなく「わざと」なんだけどね。


次に件のウフェナマート。
実はこのウフェナマートにはブフェキサマクという同じはたらき方をする兄貴分がいた。
この兄貴は回収にこそならなかったものの、現在は軒並み製造中止。
その原因は接触性皮膚炎という急性副作用にあった。
肌に塗るもんなんだから皮膚の炎症という副作用自体は珍しいものではないのだけど、こいつの副作用はちょっと重症だったんだな。
かなりの広範囲に皮膚炎が広がるという症状と「ある要素」が重く見られたらしい。

もう一度言う。
ウフェナマートもほぼ同じはたらき方をする。
じゃあ何故にブフェキサマクはアウトでウフェナマートはOKなのか?
ブフェキサマクだって非ステロイドで安全で効果も穏やか、で通ってた商品だ。
ステロイドの使い辛い場所や、子どもの皮膚にだって積極的に使われてきた。
その違いこそが「ある要素」、つまり報告数だ。
皮膚炎といえば最強のステロイドをポンポン出す屑医者ばかりで出番の無い病院処方から、OTC化されて一般医薬品へ。
これまたベクトルが反対向いてるだけで同じように屑なステロイド嫌いの客が、ブフェキサマクに飛び付く。
使用者が一気に増えることで、それまでぶっちゃけ良く分かってなかった急性副作用の全容が見えてきたと。
その全容は思ってたよりも深刻なもので
「あれ?これ馬鹿の手に届く所に置くのはヤバいんじゃね?」
となったわけだ。
商品化して月額取りながらオープンベータテストするクソネトゲみたいな事をやったんだ。

ウフェナマートにお鉢が回った理由ももう分かるよな?
副作用の報告数が少ない。
そんだけ。
マリオばっか使ってて行き詰ったからルイージで行ってみよう!!
というガキの考えそうなことを、大人が大真面目にやった結果が今のウフェナマート。
マリオもルイージもカタログスペックは同じだってば。
んで?
そのルイージをマリオですらされなかったような、長期に渡って顔面に連用して、今度はどんな報告が欲しいわけ?
カネ取ってオープンベータテストは継続中ですよ。はい。


そして量。
100mlに50ml?
多過ぎんだろ医薬品ナメてんのか。
たかが対処療法の薬をいったい何日分処方しくさってるつもりだオイ。
都合の良い所は化粧品ヅラして、客も騙されて化粧水代わりに毎日使ってくれれば万々歳だよなぁ?


あと値段。


             アホか!!!!



言及すんのも莫迦らしい。
どうして既存の医薬品を3倍に薄めて文字通り水増しただけの商品が、元の商品の4倍の値段になるんだよwwwwww
もう錬金術師にでもなっちまえよwww
ああ、目的が金(キン)か金(カネ)かの違いだけで、既に立派な錬金術師でしたねwwwサーセンwwww


ステマ臭せぇネット上の評判を見るからには効果は上々。
そりゃそうだ腐っても医薬品、阿呆共を騙すことに命を賭けてる化粧品とは根底からして違う。
今まで「マイナス」を使ってた人間が「わずかなプラス」を使ったんだ、さぞや良い反応が得られるだろうさ。
こと使用感においても細心の注意を払っているだろうね。
使い心地「は」良いんだよ。
そして悲しいかな、一般人にとってはそれが全てなんだよ。
ハンドクリームの尿素や胃薬の重曹でそれは十二分に理解してるさ。
なまじ良い使用感は、受診の妨げにしかならないこともね。

勿体無い話だ。


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こんな反発、資生堂は折り込み済みさ。
それを飲んでまで、新しいことに手を出さなきゃならんほど切羽詰まってるっつーことでもある。

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posted by 猫耳将軍 at 07:25| 北海道 ☔| Comment(20) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月29日

杉「今年の花粉は1.9倍だぜ!ワイルド(ry

本州の花粉、もう収まっちまったかね?
旬を外して記事にすることに定評のある?猫耳がまたやらかしますよっと。

今回は約束どおりリクエストのあった記事、『ネトゲ廃人、大地に立つ』のリメイクだ。
パッと見なんの記事か分からないだろうけど、一応これ、花粉症に関する記事なんだよなぁ。
今回はもうちょっと誘導できるタイトルにするよ。

花粉症についてだけど、今回は花粉症の中でも今回は鼻と目の症状に絞る。
他にも吸い込んで呼吸器がやられたり、吸収しちゃって全身症状が出たりするけど、そいつはもう医者の仕事だ。

まず予防法。
ぶっちぎりの最有力は「無駄に屋外に出ない」これに尽きる。
お前バリバリ花粉症持ちのくせにジュース買うくらいで外出してんじゃねぇよと。
花粉を吸うリスクはもちろん、服や髪に花粉くっつけて部屋に入るっつーのは手術前のクリーンルームに土足で入り込むが如し。
テメェで安全地帯をブッ壊してどうする。
買い物?そんなもんまとめ買いに決まってんだろ。

次点で薬を飲む
後述するけど鼻炎薬には既に出ているアレルギー反応を抑えるものの他に、そもそもアレルギー反応を出にくくするものがある。

次々点で、清潔にする。
この場合の不潔の対象はもちろん花粉。
外出から帰ってきたら衣類は即ゴミ袋にでも突っ込んで洗濯機に直行。
玄関開けたら光速でマッパになる勢いで。
できねーならファブるなり霧吹きなり、湿気で固めて叩き落とせ。
あと、外出から帰ってきたらシャワーくらいは浴びれ。
室内で一番花粉がくっついてるのは間違いなく自分の髪だ。
それを防ぐために帽子やフードを被るのもアリだ。
大げさと思うか?
花粉症持ちにとって花粉は少しデカめの病原菌と同じだぜ?
伝染病の患者を見舞った後と考えれば、それほど大それた対処法でも無いとおいらは思うぜ。

あとマスク?あんなもん無駄だ。むだむだ。
カタログスペックだけ見りゃあ99%防げるけど、日常生活しながら99%カットなんざ夢物語と知れ。
そりゃあ頑張って完璧にマスク付ければ80%くらいまでカットできるだろうけどさ。
そうやって完璧にマスク付けてボーッと突っ立ってんの?それともベンチに座って本でも読みたいの?
お前は戦場で怪我しないためにフルプレートアーマー装備しといて最前線でのんびりランチでもしてぇの?
歩いただけで、喋っただけでズレるもんに何を期待してんの?と。

まあ不完全な付け方でも30%くらいは防げるらしいから、30%と知った上でその数字に価値を見出せるなら付けるのは有りだな。
卸売りには5年前にライン増産した阿呆メーカーのマスクがまーだまだまだ唸る様にストックされてるからな。
定価800円のマスクが198で投げ売りされるような状況が終わるまでは、まだまだマスコミは「マスクは有効」と叫び続けるだろうよ。

次に、もう症状が出ちゃった早漏野郎はそこに正座ァ!
とりあえず水で目と鼻洗え
しみるからヤダーって野郎と余裕ある遅漏野郎は生理食塩水作って洗え。
ほっといても涙や鼻水で排出されるだろうけど、そんなの待ってられっかクソが。
具体的な商品名出すけど、鼻洗うのは難しいから高っけぇけど「ハナノア」とか使うのはアリ。
だけど目洗うのに「アイボン」とかそれ系の洗目薬は使うなよ。
アレは抗ヒスタミン剤とか抗炎症剤とか入ってて良いように見えるけど、目を守る油層やムチン層ごと汚れを流すもんだ。
結果的に後続の花粉どころかそこら辺に舞ってるホコリに対してすら弱くなる。
後で紹介してやっから、抗ヒスや抗炎症が欲しいなら同じくらいのカネ出してそれ用の目薬を買え。


↑↑↑↑↑↑↑↑↑
ここまで予防と応急処置。
ここからお薬のお話。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓


上記の対策をカンペキにやっても花粉症は出る。
年中PCの前に張り付いてるネトゲ廃人でも出るんだから、花粉症は誰にでも出る。
だから鼻炎薬の選び方くらい覚えといて損はないぜ。

まず上にも書いたけど、鼻炎薬は成分によってかなり特徴がある。
効果についてはネトゲ廃人〜でも紹介した通り眠くなるやつ、あんまりならないやつ。
効果時間が長いやつと短いやつだ。
この違いはどうやって花粉症を止めるのかの違いでもある。
花粉症っつーのは花粉に反応して作られるヒスタミンが受容体にくっ付いたら出る反応だ。
んで、主に「出たヒスタミンが受容体にくっつかないようにブロックする」のが第一世代(以下見栄え悪いからファースト)の古い成分で
「ヒスタミンが出るのを防ぐ」のが第二世代(以下同セカンド)の新しめの薬だ。
特にセカンドの方はヒスタミンの他にも防いだりするから、かゆみや鼻水だけじゃなく、鼻づまりにも少し効果を発揮するヤツもいるんだぜ。
この働き方の違いから、セカンドの多くは「抗アレルギー用薬」とも呼ばれることもある。
さらにはっきりと区別しようとすると、1983年より前に出た成分はファーストで、後がセカンド。
1983年に出たメキタジンが涙目。
同じように見えるかもしれんけど、過程が違えば結果も違う。
ファーストは、即効性はあるけどヒスタミン自体はウヨウヨしてるから、薬が切れればアレルギーも復活
セカンドはこれから出るヒスタミンは抑えるけど、既に出ちゃった奴らは知らんぷりだから即効性はあまり無い

※注記
メディエーターってヒスタミンだけじゃないのは知ってるんだけど、ロイコトリエンとか出すと非常に面倒臭いんで省略。
※注記2
本当はセカンドも塩基性だの酸性だので分けられて、そのうち酸性のセカンドはほんとマジでヒスタミンは知らんぷりっつー違いがあるんだけどこれも省略。
OTC化されてるセカンドはたぶん全部塩基性だからここで書く意味がない。
つまり、厳密にはセカンドでも少しだけ既に出たヒスタミンも止めてくれるから全く知らんぷりってわけでもないって事だ。


このことから導き出される鼻炎薬としての使い方は・・・
ファーストは症状が出てから、出てる時だけ飲め!
セカンドは症状が出る前に飲め!あわよくば併用ゲフンゲフン

止める薬で予防はできねーし、予防する薬で止めるのも難しいからな。
特に花粉症っつーある程度の長い期間が決まっているような場合はセカンドの予防効果が光るぜってことだ。
それと「ヒスタミンが出るのを防ぐ」って事は、アレルギーが出ちゃったとしてもあんまりヒスタミンが出ないって事でもある。
アレルギー症状が出たとしてもその症状は弱いものだってこった。
つまり花粉症そのものが軽くなるって事で、これがセカンドが抗アレルギー用薬とも呼ばれる所以だ。

あーはいはい、抗ヒスだの抗アレルギーだの言われても具体的なモノが分かんないってんだろ。
しゃーねぇから具体的に名前出してやんよ。


・塩酸ジフェンヒドラミン(ファースト)
鎮静作用=眠気が強い
強い副作用が示す通り、薬としてはかなり古い。
処方ではともかく、OTC薬としてはあまり店には並んでいないかもしれない。
むしろ睡眠改善薬としての利用価値のほうが・・・
代表的な商品・・・レスタミンコーワ糖衣錠、ドリエルなど

・マレイン酸クロルフェニラミン(ファースト)
ジフェンヒドラミンよりは眠気が少ないと言われている。
そのため、現行のファーストOTCにはよくこの成分が採用されている。
代表的な商品・・・エスタック鼻炎カプセルなどなど

・塩酸プソイドエフェドリン
・塩酸ナファゾリン

マレイン〜と同じく、OTC鼻炎薬の主力。
だけど抗ヒスタミン薬ではないため、アレルギー症状は止めてくれない
こいつは交感神経を刺激する薬で、血管を収縮させて鼻通りを良くしてくれる。
交感神経を刺激するっつー事は・・・まあ、そういう事だ。
こういう成分こそもっと厳しく薬剤師が管理下に置かなきゃならないんじゃねーのかね。
花粉症の時というより風邪の鼻炎の時に真価を発揮する成分だ。
代表的な商品・・・パブロン鼻炎錠とか

・フマル酸ケトチフェン(セカンド?)
セカンドの草分け。
草分けだけあってセカンドというよりもファースト的な働き方が強い。
ファーストに比べて口渇、尿量現象の副作用が少ない
が、脳関門を突破しやすいため、眠気の強さと頻度共にむしろファーストよりも強いというデータも。
はっきりしない薬だけど古い=データが豊富で、好んで処方する医者もいるそうな。
開き直ってファーストとして見るのであれば効き目も持続時間も申し分無い。
代表的な商品・・・パブロン鼻炎カプセルZ、ザジテンAL鼻炎カプセル

・塩酸アゼラスチン(セカンド)
商品名アゼプチン=超苦い猫耳のトラウマ薬。
セカンドの中ではわりと即効性がある・・・が、ファーストとは比べるべくもなし。
眠気が少なく効果時間もそれなりに長い、まさにセカンドofセカンド。
代表的な商品・・・スカイナーAL

・塩酸セチリジン(セカンド)
効き目はアゼラスチンと似ているが、こちらは効果時間が特に長い
一日一回で十分な効果が得られるのが最大の強み。
しかし即効性は皆無でまともに効果を実感できるのは数日後になるかもしれないのと、アゼラスチンよりちょっとだけ眠気があるのが弱点。
よく阿呆に何回か使っただけで「効かない!」と捨てられる不遇な子。
一日一回OTCの予防薬として見るなら十二分なポテンシャルがあるんだけどねぇ。
代表的な商品・・・ストナリニZ、コンタック鼻炎Z

・塩酸フェキソフェナジン(セカンド)
セカンドを鼻炎薬の眠気という副作用を軽減する目的として見るのであれば、この成分が一つの完成系。
何と海外での実験結果では眠気に関してはプラセボ群との有意差がほぼ無かったそうだ。
注意書きの欄に「眠気」と書かなくて良い唯一のOTC鼻炎薬。
胃薬によく配合されている水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムと併用すると効果が落ちるほか
グレープフルーツジュースとの併用は血中濃度の増加傾向があるため服用の際は注意。
代表的な商品・・・アレグラFX

現行のOTCはこんなもんじゃなかったかなぁ。
何かすんげぇ大事なモノを忘れてる気もするから「この薬はどうよ!?」ってのがあったらコメントで頼む。
カネが許すなら眠気のアレグラFXか一日一回のストコンZの二択で良いんじゃねーかな。

どっちもクッソ高いから、おいらは面倒でもこれ買うくらいなら病院行くけどな。
あー、あと成分で説明できないんで漢方ハブっちゃったけど、知りたい人がいたら個別にコメントで説明するよ。


ついでに目薬もいってみよー。
目薬については鼻炎薬よりは簡単。
求められる効果は充血、抗炎症、痒みだが、粘膜に直ブチ込むために少量で薬の効果が出やすい
そして、抗ヒスタミン最大の弱点である副作用はどれも局所症状ではないため、少量しか用いない目薬では副作用をあまり気にする必要がないからだ。
要は飲み薬よりも副作用のことをあまり考えずにやれちゃうんだな。

充血・・・塩酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン
と、副作用気にしなくていいぜと言っておきながら最初にコレを出す猫耳クオリティ。
ここら辺の奴らが入っていれば、原因が何であろうとキュッと目を真っ白にしてくれる。
ナファゾリンは上でも書いたからもう分かるだろうけど、これらは血管を収縮させる薬。
飲んでも全身に効く薬をそのまま患部にブチ込むんだから、そりゃもう即真っ白。
それだけに、ここまで顕著な反応を示す粘膜に使うのはあまりお勧めはしない。
今回鼻炎スプレーを勧めない理由でもあるんだけど、こんなもん常時使ってると粘膜が肥厚化して取り返しが付かなくなるぞな。
すげー大雑把な言い方をすると、お前らの大嫌いな「依存性」があるってこった。
目には鼻ほどの副作用は無いにしても、アレルギー目薬っつー長期連用せざるを得ない薬にこの成分が入ってるってのはどうにも。
デート前とか、写真を撮るとか、どうしても充血を取りたいような時は充血用の目薬を別に買って使ったほうがいい。
ケチな猫耳がこう言うくらい長期連用ダメな薬として覚えておいてくれ。
ただし、必要以上に怖がって避けることもないぞ。
ワルい友人と同じで距離感が大事ってことだな。
代表的な商品・・・バイシン、ロートリセ、眼涼などなど

抗炎症・・・プラノプロフェン、グリチルリチン酸ニカリウムなど
抗ヒスタミン剤も結果的に抗炎症剤なんだけどね。
プラノプロフェンは直接プロスタグランジンの生合成を抑制して炎症を止める奴。
名前もイブプロフェンとかロキソプロフェンとか、それ系の名前だろ?
グリチル〜との二択であればできればプラノプロフェンの方を勧める。
理由は、このグリチル〜って穏やかながらステロイド的な働き方をするんだよね。
ステロイドだから避けるのではなく、使う場所と期間的な意味でできれば避けたいなぁと。
病院ではモロにステロイドの目薬を処方してたりもするんで、そこまで避けるものでもないのかもねぇ。
代表的な商品・・・マイティアアルピタット、アルガードクリアブロック(プラノプロフェン)
        アルファーストEX(グリチルリチン酸二カリウム)
 

かゆみ・・・マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸ケトチフェン
効き目のフマル〜と即効性のマレイン〜に分かれる。
ただし、効き目も即効性もぶっちゃけそこまで変わらない。
マレイン〜の目薬は長期連用で眼圧が上がることがあるのが弱点っちゃ弱点。
この場合の長期連用ってのは半年クラスらしいから、血管収縮作用よりはうるさい事は言わん。
どうせならフマル酸〜を選ぶといいかもしれんけど・・・高い
医療用ではザジテンに入ってたやつで、わりと最近OTC化したもんだからえらく調子こいた値段になってるはずだ。
それより問題なのは、マレイン〜の入ってる古い目薬はどいつもこいつも血管収縮剤がセットで入ってる点。
結果的にクソ高い最近の薬を勧めるしかない。ファック。
代表的な商品・・・2010年以前に発売のアレルギー用目薬(マレイン酸〜)
        ザジデンAL(一類、フマル酸〜)、アイリスAGガード(二類)


かゆみ?・・・クロモグリク酸ナトリウム
こいつはファーストでもセカンドでもない、今日紹介する成分の中では唯一生粋の「抗アレルギー薬」だ。
これ単体だと既に出ているかゆみや炎症にはもう清々しいくらいに効かない。
それこそ自然回復と大差ないくらいに。
「ヒスタミンとかが放出されるのを止めちまおう!」がコンセプトで、まっすぐそれに向かって突っ走った結果の産物としか思えない。
結果的にはセカンドの持つアレルギーそのものを穏やかにする効果に似てる。
前述の通り、既に出ちゃったアレルギーには効かないからファーストとの混合で商品化されているものが多い。
・・・が。
OTC薬の性質上、「アレルギーの予防効果」って大々的には謳えないんだよね。
パッケージには書いてないだろうから、店で探すときは成分名を覚えといてくれ。
代表的な商品・・・マイティアアルピタット、アルガードクリアブロック

こんなところか。
ザジテンを「ザジテンだから」で絶賛してる人、特にOTCのザジテンを手放しで勧めてる人を見るたびにちょっともにょる。
あれ、そこまで目に見えてマレイン〜と違いあるか?
学術の厳密なカタログスペックがどうなってるのかは分からんけどさ。
見せ掛けの「第二世代!」とか「抗アレルギー作用!」って言葉に釣られてるようにしか見えないんだよな。
でもそれって「ロキソニンは最強の鎮痛薬!」とか言ってる無知な一般人とどう違うんだろうと。
少なくとも自分で右目左目と分けて何度も実験した者としては、マレイン〜とフマル〜の間に3倍の価格差に見合う効果が実感できなかった。
それよりも、かゆくなったらまずはさっさと洗い流せよと。
あとコンタクトという名の花粉収着物を早く取れよと。

原因を放置して対処だなんてヘソで茶が沸くぜ。
おいらは昔からずーーっとこう言ってるし、これが真理だと思ってる。
真理っつーのは状況が変わっても通用するから真理っつーんだぜ。
仕事でも、人間関係でもこれが通用するって事さ。
アレルギーにだけは通用しないとはちょっと思えんよなぁ。
あ、これは目洗えとかじゃなく、杉くらいさっさと順次引っこ抜いて植え替えれよって話ね。

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「抗ヒスタミン剤」と「抗ヒスタミン薬」の違い、記事ぜんぶ書いちゃってから知ったぜー・・・。
暗記してるからって調子こいて空で書いちゃったけど、やっぱ最初にwikiに目を通すべきだった。
一応書き直したけど、もしまだ間違えてる箇所があったら各自脳内保管してくれ。
次から気を付けるお;;

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posted by 猫耳将軍 at 18:46| 北海道 ☔| Comment(18) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月07日

新約・ユンケルの仲間たち


諸事情によりかなり間隔が開いてしまったが、今回は延滞企画第四弾だ。
ネタ提供はHN:おっさんBaby氏。
内容は・・・

『ユンケル的なドリンクを飲んでみてーんだけど、高いヤツってどんな味がすんのか毒見しろやゴルァ』

とな。
確かに生薬系ドリンクってどいつもこいつもマズい
ましてクソ高けぇなら余計に、買いはしたけど飲めねぇよという事態は避けたいよな。
と、いうことで、ウチで扱ってるやつを試してみた。
全種コンプとはいかないし、味に関してはおいらの独断と偏見オンリーなので、まあ参考程度に。
一部サンプルで協力してくれた佐藤製薬さんありがとー。

さてその前に。
ドリンク剤によく含まれている生薬で、特に味に影響を与える生薬を紹介しよう。
これを知っていれば、おいらが今回紹介しないドリンク剤についてもある程度味の予測が立つようになるはずだ。

ところで、実は生薬を紹介しているサイトは既に沢山あるんだよね。
あるんだけど、どーにも味に関する記述が納得いかんのだ。
例えば 人参 性味:熱 甘辛 とかよく書かれてるけど、お前ほんとに人参を口に入れたことあんのかよと。
どーしても信じられねーんだよな。
本当に人参かじったヤツなら絶対に苦味と酸味も感じてるはずだもの。
むしろあんまり甘くねぇ。
ナマの高麗人参はクッッッッソ苦辛いし。
って事で、一部おいらの独断と偏見を加えた味の一覧表を紹介するよー。

ニンジン:人参
野菜のキャロットとは別種なのは言わずもがな。
高麗人参のことで、生薬系ドリンクにはまずこいつが入っている。
味は強辛 苦 酸 微甘
ただし煮出すと甘みが少し強くなる。

ゴオウ:牛黄
牛の胆嚢または胆管にできる石、要は胆石だ。
元は胆汁だし、当然ながら味は強苦
文献には微甘ともあるけど・・・本当かよ。
ヒトの胆石も似たような味になるのかね。

インヨウカク:淫羊霍
和名ではイカリソウと呼ばれるものの葉っぱ。
むしろドリンク剤ではイカリソウ表記のほうが多い。
味は少し辛いのと、独特の臭いがある。
グロンビターDくせぇ。

エレウテロコック≒五加皮
特に「エレウテロコック」として扱われる場合は南米やアマゾン原産!と見出しが付くことが多い。
名前だけでガラナやマカ、ムイラプアマのようなインパクトを与えたい馬鹿の考えそうなことだ。
要はウコギという樹の樹皮で、一種のエゾウコギなんてその名の通り北海道に自生している。
別にそこまで有り難がるもんでもない。
生薬としての味は少し辛く、何とも言えないエグ味がある。

サンザシ:山査子
バラ科サンザシの実。
一般商品でもよくリキュールとかにされてる。
味は甘くてちょっと酸っぱい
生薬として乾燥させると甘みが強くなり、酸味が少し抑えられる。
見た目も味もちっちゃいローズヒップ。
バラ科の亜種なので当然っちゃあ当然か。

ジオウ:地黄
ゴノハマグサ科植物ジオウの根。
単独で食べたことないけど甘くて少し苦いらしい。
大量の鉄分を含む。

黄精:オウセイ
ユリ科ナルコユリの根。
根は生だと苦い上にちょっと有毒。
これを蒸しては干し、干しては蒸しを繰り返して薬にしたもの。
高級品はやりすぎて原型を留めない炭の粉末みたいになってる。
味は少し甘い

ゴミシ:五味子
マツブサ科ゴミシの実。
生薬界のワイルドジョーカー。
その名の通り、その時の体調によって甘・辛・酸・苦・塩のどれかに感じるそうな。
クエン酸含有量が多いのかね。
でも、いくら何でも塩はねーだろ塩は
おいらが食った時は普通に甘酸っぱかった

番外

ローヤルゼリー
食ったことないヤツははちみつ味だと思ってるはず。
これめちゃくちゃすっぱいぞ。
たぶんレモンよりすっぱい。
でも配合される量はもったいぶって多くても200mg程度なので、そこまで味に影響はないはず。

〜チアミン・ビタミンB群
総じてマズい。
五味では表現不能なマズさ。
さらにビタミンB群が強化されてるドリンクはびっくりするほどクソまずい
チョ○ラBBドリンクとか。
タケダが誇るフルスルチアミンってのは要はビタミンBのカタマリ
さらにマズい。
アリナミンVとか飲めばビタミンBのマズさがわかるはず。

製法

〜チンキ
生薬をエタノール又は精製水を加えたエタノールに浸したもの。
液体部分のみで、生薬の出しガラは換算されない。
基本的に生薬そのものの風味は少し薄まる。
また、特によくアルコールに溶け出す成分もあるので生薬そのものとはかけ離れた味になることも。
総じてちょっとエグ味が強い。
非加熱。

〜流エキス
その1ml中に生薬1g中の可溶性成分を含むように製した「液体」かつ「アルコールを含まない」製剤のこと。
生薬1gを入れるのと成分の上では同じようした液剤ってことだ。
非加熱。

〜エキス
生薬の浸出液を濃縮又は乾燥して「液体以外」の状態にしたもの。
固体、粉末、粒状はもとより、水あめ状もこれに属する。
液状と水あめ状の境界は誰が決めるんだろうな。
当然ながら多くの場合、流エキスよりも味は濃くなる
また、製造の過程で熱を加えるので成分も流エキスとは異なることが多い。

だいたいこんな感じ。
ちょっと悪いことに手を染めてまで協力してくれた山中せんせーありがとー。
うん、だいたいのヤツは過去に味見したことあったとか口が裂けても言えない!
ぜったい保健所にチクったりしないよ!

以上を踏まえて、今回はスポンサー協力してくれたユンケルシリーズを例に挙げて本題に入る。


ユンケル黄帝液 30mL 840円
黄帝.jpg
主な生薬
反鼻チンキ シベットチンキ ゴオウチンキ
ニンジン乾燥エキス 西洋サンザシエキス ジオウ乾燥エキス

いわゆる「無印」と呼ばれるユンケル。
生薬の種類は7種だが反鼻、シベットは味よりも風味に影響を与えるものだ。
ちなみに反鼻は乾燥マムシで、シベットはジャコウネコの分泌物。
生薬の種類が少ないぶんニンジンの強い辛味が前面に立っている。
ユンケルの基準!と言うには辛さがはっきり主張しすぎている気もする。
総合評価 甘5 辛9 酸4 苦6


ユンケル黄帝L 30mL 840円
L.jpg
主な生薬
シベットチンキ ゴオウチンキ ニンジン流エキス
西洋サンザシエキス ジオウ乾燥エキス

LはレディのLなのかライトのLなのか佐藤の人に聞くのを忘れた。
種類は無印とそう変わらないが、各種配合量が異なる。
ニンジンは無印が乾燥エキス10mgに対してLは流エキス600mg。
さらにサンザシエキスは3倍、ジオウ乾燥エキスは4倍と、全体的にかなり甘さに偏った配合となっている。
全ての生薬ドリンクの中でも特に飲みやすい味だ。
そのぶん、個人的にはドリンク剤に効果は期待していないが、効果と飲んだ!感は低いかもしれない。
総合評価 甘10 辛2 酸2 苦3


ユンケル黄帝DCF 30mL 1,020円
DCF.jpg
主な生薬
反鼻チンキ シベットチンキ ニンジン流エキス
西洋サンザシ乾燥エキス ジオウ乾燥エキス

DCFとはDe-Caffeine、カフェイン除去という意味。
夜に飲むような客層を狙っているのだろう。
生薬の配合量と種類はユンケルLとあまり変わりがない。
味も甘めで飲みやすい・・・のだが、なぜか辛い
飲んだ瞬間は甘いのに、後味がけっこう辛っ。
ゴオウと反鼻が入れ替わっただけでここまで後味に差が出るのか。
はたまた他の部分での違いなのか。
どちらにしろ、この辛さではいくらカフェインフリーでも寝る前に飲んだら目が覚めちゃうぞ。
総合評価 甘9 辛2→7 酸4 苦2


ユンケル黄帝ゴールド 30mL 1,224円
ゴールド.jpg
主な生薬
イカリソウ流エキス ニンジン流エキス 反鼻チンキ
ニクジュヨウエキス ゴミシ流エキス サンシュユエキス

配合を見た感じ、滋養強壮というよりは胃腸薬みたいな印象を受ける。
味は無印の辛さを抑えて酸味と苦味を少し強くした感じ。
とはいえ、飲むのに差し支えるほどではない。
おいらは「ユンケルの味」というとコレの味を思い浮かべる。
総合評価 甘6 辛6 酸5 苦5


ユンケルD 50mL 1,530円
D.jpg
主な生薬
黄精流エキス イカリソウ流エキス ニンジンエキス
反鼻チンキ 

初めて飲んだ時の感想は「なんか・・・薄い?」 
記事書くために改めて飲んでみたけど、やっぱりちょっと薄い。
単純に液量も50mlと、生薬が少ないのに量が他のユンケルより多いせいもあるんだろうなぁ。
配合的にもトガってない当たり障りのない配合だ。
生薬独特の雑味が少ないぶんビタミンB群のマズさがちょっと顔を出している気がする。
総合評価 甘5 辛4 酸4 苦7


ユンケル黄帝ロイヤル 50mL 2,039円
ロイヤル.jpg
主な生薬
エレウテロコック流エキス 黄精流エキス イカリソウ軟稠エキス
シベットチンキ 海馬チンキ 反鼻チンキ

ここら辺から味も値段も見た目も、バブルの申し子という感じになってくる。
エウテロコックは主にゼナシリーズによく配合されている。
上でも紹介したが、いかにも栄養ドリンク!という感じのエグ味がプラスされる。
効果音で言うなら「ガヤ」といった感じで、総じて味のはっきりとした判断が難しくなる。
海馬はそのままタツノオトシゴで、絶倫薬としての言い伝えが残る。
たかがチンキ100mgでどこまで絶倫になれるのかはお察し。
総合評価 甘4 辛7 酸7 苦7


ユンケルファンティー 50mL 3,059円
ファンティ.jpg
主な生薬
ニンジン流エキス イカリソウエキス 冬虫夏草流エキス
タイソウエキス トウキエキス トチュウ流エキス
トシシ流エキス ブクリョウエキス オウギ流エキス
ゴミシ流エキス 竜眼肉エキス ジャショウシ流エキス
反鼻チンキ シベットチンキ

コレと次に紹介するユンケルスターがユンケルの最高ランクだ。
生薬の量も種類も他のユンケルとはまさにケタ違い。
味の第一印象は濃い薄いではなく「重い」という感じ。
決して美味しくはないが、高価なモノを飲んでいるという気分を味わえる。
よくよく味わってみると、他のユンケルシリーズよりも少し苦い?
後味もこれまでの甘さや辛さよりも苦味と酸味が後を引く感じだ。
ところでファンティーって黄帝のネイティブ発音なんだろうけど、意味おんなじじゃね?
総合評価 甘4 辛6 酸6 苦8


ユンケルスター 50mL 4,078円
スター.jpg
主な生薬
紅参流エキス イカリソウ流エキス 反鼻チンキ
何首烏エキス ガラナエキス 山薬流エキス 
枸杞子流エキス 山楂子エキス 地黄乾燥エキス
五味子流エキス 山茱萸流エキス 杜仲流エキス
菟糸子流エキス 茯苓エキス 当帰エキス
麦門冬エキス 遠志エキス 甘草流エキス
黄耆流エキス

こいつがユンケルの最高峰。
4千円もあればテレビに出るような店の分厚い霜降りステーキが食えるのにとか考えたら負け。
ここに至って杜仲、麦門冬、当帰、茯苓と漢方薬のメインを張るような大物が顔を揃える。
しかも生薬はほぼ全て漢字表記でフリガナを振る徹底ぶり。
サンシュユとか漢字で表記されると文字コード変えんとワード下書き保存できんがな。
ちなみに紅参ってのは種としてはこれまで出てきたニンジンとまったく同じもの。
生薬として造る時の製法がちょっとめんどくさい。
フタの造りからして高級感が溢れてるのだが、開けた瞬間からいかにも「薬でござい!」という匂いがプンプン。
味は・・・あれだ、ありったけのハーブとドライフルーツをごった煮にして煮詰めた感じ。
佐藤製薬の公式ページによると、実は疲労回復効果はユンケルファンティーの方が上・・・らしい。
総合評価 甘7 辛8 酸5 苦7


以上、ウチで扱ってるユンケルはこれで全部。
主だったンケルはほぼ全て網羅してあるはずだ。
あ?値段に対する価値?コストパフォーマンス?
良くも悪くもワインみたいなもんだな。

馬鹿はこれを効くと思って飲む。
ちょっと頭いい奴はこんなの効かないやと飲まない。
そして本当に頭いい奴は、この程度の出費は歯牙にもかけねーくらい稼いでるんだよ、きっと。

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posted by 猫耳将軍 at 14:24| Comment(23) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月15日

大江戸ペニシリン騒動。


前回の記事を踏まえて、リクエスト延滞シリーズ第一弾。
いきましょか。

リクエストをくれたのはHN:ゆうゴリん氏
ふむふむ。
内容を要約すると、無人島に取り残された状態から人体に効果のあるペニシリンを精製することは可能か?
可能であるならどのような方法を取れば良いか?とのことでした。

まずね、この条件だと江戸時代にスッ飛ばされた外科医Jさんでもお手上げです。
どんだけ知識があろうとも、無から有は作れないよね。
無人島に飛ばされちゃったら食料と身の安全確保が精一杯でペニシリンなんて二の次どころか十の次くらいだ。
ということで先日、送ればせながら謝罪メールついでに条件の再設定をお願いしたところ、こんな条件をいただきやした。


要約:じゃあ一般家庭のキッチンにあるレベルのアイテムは使っていいからさっさと作れや


ま さ に 暴 君 。
だいたい薬理なんてさわり程度しか知らない薬屋にペニシリン作れとかその前提からしておかしいっすよ。
むかーし似たような遊びはやったことあるけど、理屈的におかしな謎汁ができても文句言わんでくれよ。


まずペニシリンってのはどんなモノか。
ペニシリンとは抗菌薬の一種で、その中でも菌を直接殺すのではなく菌の発育を阻害するはたらきを持つ。
発見のきっかけはフレミングさんの凡ミス。
本来は菌を培養させるための培地に青カビまで生やしちゃったんだけど
あれ?なんかカビが生えてるまわりだけ菌が避けて繁殖してね?
これ青カビが菌を殺してるんじゃね?
と。
正確には直接殺してたわけじゃないけど、とりあえず青カビを粉砕した溶液にも同じような効果が確認できたわけだ。

つまり!
ペニシリンが欲しいならみかんや餅から青カビ集めてミキサーかければとりあえずゲットできrうわすみません冗談です。


まずは元気な青カビを生やすところから。
青カビはデンプンが大好きなので、ジャガイモや片栗粉を煮詰めて放置。
うまく生えたら採取して、寒天培地で培養だ。
常温でしばらく密閉放置して、培地に青カビ以外が増殖しなければとりあえずは青カビゲットは成功。

ゲットするだけなら簡単なんだけど、ここからが難しい。
ただランダムに青カビをゲットしても、そいつがペニシリンを作ってくれなければ話にならない。
青カビにも個体差があり、菌を殺す能力に乏しい固体だって当然いるわけだが、ただ培養するだけではそんな違いは分からない。
そこで、培地内で菌を相手に実戦をしてもらう必要が出てくる。

ヒトの体に使う前提ならばスパーリング相手もヒトの体から採取するしかない。
フレミングはブドウ球菌の培地でペニシリンを発見したそうだ。
幸いブドウ球菌ならヒトの表皮にうじゃうじゃいる。
確実にゲットしたいなら化膿した傷口やニキビなどからゲットして同じように培養しよう。
十分に育ったら、あとはムシキングよろしく同じ培地に移植してバトルだ。
この時、ブドウ球菌を押しのける範囲(阻止円)が広いカビほどペニシリンの産生量の多い青カビと言える。

ペニシリン量の多い青カビがゲットできたら、今度は液体培地を用意する。
材料はじゃがいもと米のとぎ汁を混ぜたたものとかでいいんじゃね?
そこにカビをブチ込んでおけば青カビは一気に大増殖。
ただし、液体培地は他の菌が混入した時に取り返しがつかないから、青カビをブチ込む時は慎重にマッパになって正座でGoだ。

あとはそのカビを大量に培養して水と一緒にミキサーでドーン!
今思えばミキサーかける必要は別になかったんじゃね?とも思うけど、とりあえずドーン!
ペニシリンさえ溶かしてしまえば青カビ自体は用なしなんで、とりあえずペニシリン溶液だけ取り出そう。
コーヒーをドリップする方法で溶液をろ過し、ペニシリン溶液をゲット。

・・・簡単に書いたけど、ここまでの工程だけでも家の環境でやろうとしたらかなりの時間がかかると思うぞ。
高校の理科室というキッチンよりちょっと上の環境でもここまで来るのに数ヶ月かかった記憶がある。
特に意外なのは、実はブドウ球菌を押しのけるほどにペニシリンを産生するカビが少ない!
そしてカビもブドウ球菌もおいら達が想像するよりもずっとずっと弱い
おいお前、生えて欲しくないところには嫌がらせみたいにあっちこっち生えるくせに、何で培養しようとするとそんなに増えないんだよと絶対に一度は思うはずだ。


そんなこんなでやっとペニシリン溶液をゲットしたわけだけど。
ここまでだけなら中学校の理科が分かるヤツなら時間さえかければ独力で辿り着けるかもしれない。
しかし昔のエラい人たちでさえペニシリンの発見から実用化まで約10年のタイムラグを要しているのは、ここから先の確立に手間取ったからだ。

結論から言うと、このペニシリン溶液はこのままでは人体には使えない。
そもそもろ過しただけで細かい不純物満載の元カビ溶液in米とぎ汁を飲むこと自体が普通に考えて有り得ないので、当然ながら注射もアウト。
熱にも弱いため、煮詰めてペニシリン結晶を析出させることも不可能。
つまり、ここから先はろ過とも加熱蒸発法とも異なる方法で、どうにかしてペニシリンの純度を高める方法が必要になってくる訳だ。

昔のエロい人が10年間試行錯誤したであろう方法だが、おいらは答えを知っているのでエロい人に感謝しながら最短特急で行く。

この時点で少なくとも「ペニシリン水溶液」は出来ていることから、ペニシリンは水に溶ける性質がある事だけは確実だ。
だから次に使うのは植物油。
クセの無い植物油であればサラダ油でも菜種油でも何でもいい。
容器はペットボトルとかでいいので、その中でペニシリン水溶液とこの油を注いで十回シェイク!
その後しばらく安静を保つと、ペットボトルの中には「油に溶けやすい物質」と「水に溶けやすい物質」、そして「水にも油にも溶けない物質」に分かれるって寸法だ。
そして昔のエロい人によって、ペニシリンは油よりも水に溶けやすい物質だということが分かっている。
後はテキトーにペットボトルの底に穴でも開けて、水の部分だけを取り出してやればいい。

こうして取り出した水溶液を先の溶液と区別するため、仮に「溶液P」としよう。
溶液Pには水に溶けやすい物質と、「水にも油にも溶けず、ろ過もできない物質」が含まれている。
そこに今度は細かく砕いた木炭をブチ込み、しばらく(数日くらい?)待機。
こうして木炭にペニシリンもろもろを吸着させ、「木炭P」だけを取り出す。
さらに可能な限り蒸留した純水で木炭を洗浄すれば「水にも油にも溶けず、ろ過もできず木炭にも吸着されない不純物」を取り除くことができる。

化学的には比較的大きな不純物はここでやっと排除できたことになる。
ここから先は目に見えない性質の違いがある物質を取り除く作業だ。
木炭Pを酸性の水溶液で洗浄する。
ペニシリンは酸性なので酸性の水溶液には反応せず、吸着されているもののうちアルカリ性の物質だけが反応して木炭Pから飛び出す。
酸性の水溶液は先の行程で使用した蒸留水で薄めた酢などでいい。

最後に、この木炭Pをもう一度コーヒーのドリップのようにろ過する。
触媒として今度は水ではなくアルカリ性の水溶液を使用することで木炭の中に残ったペニシリンが反応し、ろ過液として高純度のペニシリン溶液が精製できるというわけだ。
家庭にあるものの中でこのアルカリ性水溶液に相応しいのは重曹あたりだろうか。

これだけの行程を経て、やっと「とりあえずは無害?で使える?かな?」くらいのペニシリン溶液の完成だ。
外科医J先生はこうしてできた溶液をストレートに梅毒患者に点滴していたけど、クソ度胸だよなぁ。
紙にしみ込ませてとりあえず外用してみるとか、化膿止めというよりは実際に人体に触れさせるステップを踏まないとちょっと怖いと考えるのはおいらが素人だからか。

ちなみにおいらは木炭Pを酸&アルカリ水で洗う工程あたりで挫折した。
今でも原因がよくわからんけど、洗う前の木炭P粉末には確かに抗菌作用はあったのに、最後に得られた液体にはなぜか抗菌作用が無かった。
酸またはアルカリが強すぎたか弱すぎたか、時間をかけすぎたのかはたまた温度が不適切だったのか、それともそれ以外の原因か。
考えられる失敗要素が多すぎて特定に至らなかったし、溶液Pを作る時点でカビをストックしておかなかったので再びアタリのカビ培養から始める気力と時間も無かった。
おうちでカビだのブドウ球菌だのを培養とか、細心の注意を払って密閉してても生理的になんかイヤなので、きっともう試す事もないだろう。

こうして完成した高濃度ペニシリン溶液だが、先にも書いたようにペニシリンはそのままだと熱に非常に弱い。
火など使わずとも、30度もあれば十分に失活するそうだ。
そこでコレ。
http://www.j-tokkyo.com/2002/C07D/JP2002-053582.shtml
特許があるってことはこれを真似したらダメってことなんだけどね。
見るだけね。
要は低級アルコール=エタノールをブチ込めばとりあえず結晶ができるよーということだ。
もう一度言うけど、マネしたらたぶん違法だからな!
たぶん薬事法的にも真っ黒だからな!
数ヶ月かけた綿密なうっかりでペニシリン溶液できちゃって、そこにうっかり転んでアルコールが入っちゃうくらいにしとくんだぞ!


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大政奉還の年を即座に思い出せる脳外科医ってそれだけでチート的存在じゃね?
おいらは勝海舟が具体的になにをやったヤツなのかすら漫画見るまでは思い出せんかったわwww

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posted by 猫耳将軍 at 13:43| Comment(6) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月11日

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


三日くらい前から右耳だけ耳鳴りがする。
子どもの声みたいな高音にエコーがかかって五月蝿いったらありゃしない。
ちょうど今日が公休だったので耳鼻科に行ってみた。

まずは聴力検査。
左はむしろかなり聞こえる方だったけど、右がけっこう悪くなっていた。
ちらっと見ただけだけど、低音域の反応が60デシベルくらい。
60デシベルというと静かな乗用車、普通の会話くらいの音だそうだ。
医者によると中程度の難聴らしい。

診察そのものは大した話はしてないので省略。
中耳炎や耳垢のような直接的な原因ではないということだけ。

そしてお薬の話になるのだが。
まあ、テンプレ通りのステロイド錠。
プレドニゾロン錠5mgを朝に1回6錠。
三日目以降は4錠。
そしてステロイドで胃が荒れるのでムコスタとガスターD
ここまでは予想通り。

しかし、ここで予想しなかった隠れボスが・・・。



 イ ソ バ イ ド シ ロ ッ プ 7 0 % 30ml




このブログで紹介したことはあっただろうか。
押しも押されぬ激マズ薬ランキングの筆頭常連だ。
こんな仕事やブログをやっていれば、こいつの悪名は嫌でも聞こえてくる。
そのマズさのせいで飲むのを途中でやめてしまった奴も数知れず。
そんな薬界のトップエリートキラーが、今度はおいらの首を虎視眈々と狙っているというのだ。

医者がその名前を出した瞬間、自分でも表情が固まるのが分かった。

「あー・・・その顔は、知ってます?」

医者も軽く申し訳無さそうになる。
いや、実際に口にしたことはないんだけどさ。
聞く話聞く話ぜーーーーーーんぶ悪評で、しかもマズい以外の評価が無い薬出されて喜ぶヤツはいねぇだろ・・・。

そして貰ってきました。
2012061110370000.jpg
2012061110370001.jpg
2012061111070000.jpg

見てくださいよ、この風格。
ゼリーとかもあるんだけど、おいらが貰ったのは液体だ。
30mlってぇと、強力グロンサンみたいな小さい栄養ドリンクのビンの量と同じなんだけど・・・パウチにしてみるとやっぱでけぇ。
これ全部マズ薬だと思うとクラクラ来るね。

くれぐれもメシ食ってから飲んでくれとの事だったんだけど、何か理由でもあるのかね。
言われた通り、昼メシ食ってから飲むことにしたんだけど。
これからゲロマズ薬を飲まなきゃならないのに食欲なんてわかねぇよ・・・。

何とかメシを流し込んで、さあこれからが本当の地獄だぜぇ。
まずは前座のステロイド、プレドニゾロン錠。
イソバイドのせいで完全に脇役だけど、本来はこいつも間違って舌に触れるとかーなーりー苦かったはずと記憶している。
口に入れる瞬間、そんな余計な情報を思い出してしまい。
・・・案の定舐めてしまう。

くっっっっそにげぇぇえええええええ!!

あーもうないわー。
こんな危険物、さっさと糖衣とかフィルムコートとか作れよファーーーーック!!!
前座ごときに溺れるほど水を飲まされる有様。

そしてラスボスのイソバイド様。
袋から取り出して封を切る間は
「どうして人間って部分的に感覚遮断とかできないんだろう」
などと現実逃避な哲学に浸ったりもしたけど。

しかし ねこみみは まわりかこまれてしまった !

現実からは逃げられないようで。
意を決して飲む!!

・・・・・・?

・・・・・・・・・!!!


2秒遅れて舌が味を理解した感じだった。

まず二種類の「苦い」と「酸っぱい」と三種類の「渋い」が同時に押し寄せる。
さらに1秒遅れて僅かに「甘い」が申し訳程度に顔を出す。
未だかつて、一度にここまで沢山の味を認識したのは初めてだ。
明らかに脳が処理できる情報量を超えている。
生物として当然の反応として、喉はこの異界の物質を胃に案内するのを拒否する。
頭ではさっさと飲み下さなければ、このマズい以外に表現のしようのない味が口いっぱいに広がってしまう。
飲め!飲み込め!!早く!ハリーハリーハリー!!hurry!hurrrrryyyyyyy!!!!

恐らく時間にして6,7秒の出来事だったはずだ。
しかし冗談じゃなく情報量が多すぎて気が遠くなりかけた。
なにあれ。
唯一の救いは、後味にあまり残らなかったことくらいだ。
真剣に度数50%のスピリッツで口をゆすぐ事を考えた。
放心状態で飲んだ後のゴミを眺めていたら、見慣れた書体の会社名が。

2012061112210000.jpg

    興 和 新 薬ゥウウゥゥゥッ!!!!

テメェに恨みはないけど。
もうしばらくはキューピーコーワとか見たくないなぁ。

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こんだけマズいって言われてるんだから、何とかして錠剤とかにできるよう頑張って欲しいねぇ。

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posted by 猫耳将軍 at 12:44| Comment(11) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月03日

念のため、おいらは質問に忌憚なく答えてくれる久光さんが大好きです。


「で、だったらどの商品が良いんスか?」

今回はこの続きからだ。

これに正しく答えられない薬屋がクソだとは書いたが、実はこの質問自体はそこまで難しいものではない。
・・・はずなのだが、それでもなお正しく答えられない薬屋の多いこと。
いや、おいらが勧める薬がベストアンサーかというと怪しいものだが、それでも勧めるからには「理屈」から生まれる「理由」を基に判断を下している。
理屈が備わらない理由など「何となく」以外にあるはずもなく、そんなもん理由でも何でもない
自分の中に「理屈」が通っていれば、同じ症状で同じ状態の人間(有り得ないが)には同じ薬を勧めるはずであり、そこがコロコロ変わる専門職の人間は信用に値しないというのがおいらの持論だ。

しかし、特に湿布薬はどいつもこいつも成分が似通っているせいか、同じ薬屋でもその時によって勧める商品がコロコロ変わる薬のひとつだ。
湿布薬は大雑把に分けて2種類。
入っているのが強い痛み止めか弱い痛み止めかの二種類しかない。
少なくとも、能書きから読み取れるカタログスペックからはそれらの種類と寡多だけ。
ゆえに能書きの副音声と能書きが語りもしない裏情報をいかに多く持っているかの勝負であり、湿布薬に関わらず、これが試験をパスしただけじゃ売り場に立つには力不足と言われる数多くの理由のうちの一つだ。

先ほども書いたように、湿布薬は大雑把に分けて二種類。

主に第三類医薬品に分類されるサリチル酸メチル及びサリチル酸グリコールが含まれるものと
主に第二類医薬品に分類されるインドメタシン及びフェルビナクが含まれるもの。

さらに上位には第一類のボルタレンやら指定二類のモーラスやらがあるけど、主旨から外れるので割愛。

サリチル酸兄弟が弱い痛み止めで、インドメタシンとフェルビナクが強い痛み止めだ。

「筋肉痛なんだから痛みを取れば勝ち!だから後者が正解だろ」

これだと50点。

「じゃあサリチル酸兄弟出せばいいんだな」

これは0点。

どちらの種類の商品の能書きにも「筋肉痛」の効能がある以上、どちらの系統の商品を出しても間違いではない。
だったら何故、方や50点で方や0点なのか。
その明暗を分かつ要素こそが「理屈」だ。

筋肉痛において、痛みを取り除くのはとても大切な要素だ。
それを主目的にするのは間違ってはいないが、痛みを取り除くことが全てではない。
だから50点。
痛みに関しては大きく劣るものの、サリチル酸系の薬には別のメリットがある。
だから間違いではないが、そのメリットを把握していない消去法による回答だ。
理屈無き回答、つまり途中式という根拠の無い回答は薬においては全くの無意味
よって0点。

理屈を理解せずとも、理由など無くとも、きっと薬の効果は変わらない。
だけど、そんなもんは結果オーライでしかない。
結果オーライを積み重ねるのは結構だが、そんなクズをプロとは誰も呼ばん。
だったら肝心の理屈とは何かを語ってやろうじゃないか。


サリチル酸兄弟の作用の主な働きは鎮痛、消炎だ。
だが、その効果ははっきり言って弱い。
これらを堂々と「痛み止め」と呼ぶのは憚られる程に。
それは痛みを誘発する物質そのものを遮断するインドメタシンやフェルビナクと違って、神経を弱い刺激で麻痺させることで痛みを感じなくさせる働き方をするためだ。
つまり、これらの湿布を貼っても痛みを感じさせる物質は変わらずドバドバ出ているのだ。
誤解を招くかもしれないが、歯が痛い時にほっぺたをつねって歯の痛みを紛らわせようとするやり方に似ている。
いくら紛らわせても痛みは感じるし、紛らわせることで誤魔化せる痛みには限度がある。
先ほども書いたとおり、単純に痛みを止める事を目的とする場合に第一選択肢とするものではないだろう。

もちろんメリットもある。
こいつらは血管を拡張し、血行促進する効果が確認されている。
前回の記事で触れた通り、血行促進は筋肉痛後期において大切なケアの一つだ。
「痛みはあんまり取れないけど、治りは少しだけ早くなる」
くらいの認識でいればほぼ間違いない。

そしてサリチル酸グリコールとサリチル酸メチルの違い。
サリチル酸グリコールには尿素と同じように角質を溶かす働きがある。
皮膚からの吸収率と鎮痛、消炎効果はどちらも同じなので、皮膚への影響という点においてはメチルに軍配が上がる。
にも関わらずグリコールが配合されるのは、グリコールにはメチル特有のシップくさいニオイが少ないためだ。
「肌が弱いならメチル、どーしてもニオイが気になるならグリコール」
という選び方でほぼ問題はないし、むしろ「アンメルツレディーナ」や「サロンパス・ハイ」のようにニオイが気になる人用にそういった商品として作られていることも多い。


一方のインドメタシンとフェルビナクは、バリバリの痛み止めだ。
飲むタイプの痛み止めと同じように、痛みと炎症の原因となる物質そのものをシャットアウトするはたらきを持つ。
この二つについては、例えば注射のように直接患部にブチ込む使い方をした場合はほぼ同じような働きを持つことが確認されている。
が、その実験は動物までで、直接人間に注射しての試験データが存在しない(○光製薬談)らしい。
イブプロフェン等のように服用することで体中にその成分を行き渡らせるのと違い、湿布薬は貼付した皮膚から直接患部に浸透させる方法なので、それ以上に踏み込んだ実験する意味が無いというのが理由だ。
「だったら動物実験のデータも必要無ぇじゃん・・・」
とか
「ホントは対人データも取ったけど残しちゃマズい結果だったんじゃないの?」
とか勘ぐっちゃだめだぞ!
絶対だぞ!
おいらじゃなく久○製薬からのお願いだ。

すっげぇ厳密な話をすると、インドメタシンとフェルビナクは働き方は同じだけど構造的な特徴がちょっと異なる。
それをさらに厳密に捉えて「痛みにはインドメタシンで炎症にはフェルビナク!!」(逆だっけ?)と言って譲らないヤツもいるけど、ぶっちゃけ誤差だ。
それより大切なのは、その湿布一枚にどれくらいのパーセンテージでこれら痛み止めが配合されているのかと、その吸収率
そして剤形、つまり薬の形だ。

まず剤形だけど、昔からある白いベトッとした膏体のいかにもシップなアイツがシップ剤。
シップ.jpg
続いて布っぽい外見のパッド剤。
パッド.jpg
こいつはシップ剤に比べて「はがれ難い」「ニオイが少ない」「かぶれ難い」「薄く貼りやすい」「薬剤の吸収効率かいい」という優等生で、近年シップ剤に代わって業界を席巻し始めている。
そして順番に液剤、クリーム剤、ゲル剤、チック剤。
液.gifクリーム.jpgゲル.jpgチック.jpg
ゲル剤は患部にマッサージよろしくすり込んで使う。
見慣れないかもしれないチック剤は、要はふっといリップクリームみたいなもんだと思ってくれ。
これら塗るタイプの薬剤は、主にシップやパッドでは貼り辛い場所や貼ると目立つ場所に使われる。
しかし、膏体を外界から遮断して常に皮膚に触れさせることができないため、たとえ同量の薬剤が配合されていても実際の効果はかなり落ちることが想像に難くない。
完全に断定しないのは実際にどれだけ吸収量が落ちるのかというデータが無いため。
しかしまぁ、ちょっと考えれば分かる話だし、明らかに不利になるデータしか出ないのが分かり切ってるのに、カネかけて製薬会社に実験やれってのも無茶な話だ。
「パッドはだいたいシップの上位互換」と「可能であれば塗るタイプより貼るタイプの方が効果は高い」と覚えておけばいい。

そして最後がスプレータイプ。
スプレー.jpg
見せ掛け以上に量が少なく、価格も高い。
しかも噴霧するという性質上、どの程度の薬剤が皮膚に付着し、そのうちどの程度の割合で吸収されるのかが全く不明だ。
当然ながらデータも無く、擁護できる要素が見当たらない
強いて言うならスポーツ選手気分を味わえる事くらいか。
だれかスプレー剤のメリット知ってる人がいたら教えてちょ。
湿布と目薬専門の久光○薬の人でさえ答えられなかったんだ。
あ、患部を冷やすってのは無しな。
商品に書かれている用法は4秒噴射が限度で、これじゃあ冷やせるのは薄皮一枚だけだ。


次に薬品の配合量だけど、この話に限っては多ければ多いほど良いって認識でいいよ。
もちろん配合量が5倍になれば効果も5倍!なんて単純な話じゃないけど、多ければ多いほど吸収量も増える。
もしこの先「これは配合量多すぎだろ・・・」という商品が出てきたら撤回するけど、現在おいらが確認している商品でそこまで高用量なのは見たことが無い。
現在の最大容量はフェルビナク、インドメタシン共に膏体100gに対して3.5mg
これがOTCで売れる最大容量なのかどうかは知らんけど、医療用だとまだまだずーっと上があるらしいし問題無い。

ちなみに祐徳薬品のデータだが、旧品であるパテックスFX(フェルビナク0.5%配合)と新商品のパテックスFX7(同3.5%)とのモニター試験をしたそうだ。
結果は「痛みが取れた」または「緩和した」との回答率がほぼ5倍に跳ね上がったとのこと。
(重ね重ね、有利なデータ「だけ」は残らず全弾発射するよなぁ・・・)
さっきも書いたように、7倍にして5倍になるんだから70倍にしたら50倍!とは行かないけど、ヒトの体がさばける薬品の濃度であるうちは効果も多少上がるはずだ。
特にこれらの痛み止めの副作用自体は重篤ではあるが、報告数はとても少ない。
比較的安心して使える薬剤であると言えるはずだ。

そして具体的な商品の比較。
おいらの認知しないメーカーも含めて、単に痛み止めが最大容量3.5%配合された商品は腐るほどあると思われる。
ざっと売り場のパッケージを見渡しただけで6種くらいあった。
ネットで流し読みした感じ、各社PB品含めると間違いなく両手じゃ数え切れん
だけど最大容量配合しちゃうと、それ以外の成分で商品の「色」を出し辛くなるというデメリットもある。
つまり、痛み止め以外の成分を配合しての差別化が計り難いという事だ。
幸いなことに(?)この記事では名前を出しまくった久光の「フェイタス3.5α」と祐徳の「パテックスFX7」が異なる特徴を持ってくれていた。
この二つをそれぞれの代表格として比較しよう。

二つの商品の成分上の違いは「メントールの配合量」のみ。
フェイタスはメントールを「成分」に分類し、3%配合している。
「成分」として表記するということは、一定以上の濃度で配合することで「医薬品的効果」を見込んでいるということ。
メントールの作用とは弱い鎮痛、消炎、冷感、血管拡張効果だ。
3%配合で具体的に人体でどの程度これらの効果が出るかのデータは無いが、そういう効果を見込んでいるし、その効果を謳えるという事になる。
もう一つこれは「フェイタス3.5α」に限定したメリットだが、この商品に使われているパッドは「モーラステープ」と同じものだ。
知らない人には縁の無い話だろうが、このモーラステープは医療用の湿布剤としてはかなりのシェアを誇っている。
その分、モーラスとは薬剤こそ異なるもののパッド自体の安全性と使用感は一歩抜きん出ていると言える。
実際に貼り比べてみた感想としても、競合他社の4製品と比べて一番剥がれ難かった・・・気がする。
まあ、剥がれ難さという数値化できない部分のお話だから話半分でステマとでも疑いながら聞き流してくれても良い。

一方でパテックスFXはメントールは含まれるものの「添加物」扱いになっている。
添加物にはどれだけ配合しているかを明記する義務はないが、0.5%以上は「成分」と見做されてしまうのでそれ以下なのは間違いない。
これはパテックスが商品的に劣っているのではなく、メントールを配合することで生じるデメリットを回避した結果だ。
デメリットとは即ち、メントールのニオイと冷感刺激のことで、サリチル兄弟の時と同じくこれらを気にする客層は決して少なくない。
こういった副音声を伝えるのは当然ながらメーカーの仕事だし、副音声を読み取れないだけで無能と断じてしまうにはちょっと難しいお話ではあるが
「興味が無い」薬売りは間違いなく無価値なので、どうか大いに恥じてくれ。


最後にちょっとモニョるお話。
インドメタシンやフェルビナクの入った薬で15歳以下の小児に適用のある商品は、実はかなり少ない
ここ数年になってインドメタシン製剤がちょっとずつ「11歳以上」の適用を増やしてはいるが、フェルビナク製剤に至ってはほぼ皆無だ。
そのラインナップも、軒並みインドメタシンが0.5%、最高でバンテリンの1%ぽっち、しかも塗り薬。
だけど、だ。
当たり前のことだけど、15歳未満のガキなんてスポーツ真っ盛りじゃねぇか。
11歳未満のガキだって捻挫すりゃあ痛いし成長痛だってある。
そういったヤツらが困って来店した時に、出せる薬にはロクなもんが無ェってのは一体どんな冗談だ!
実は医療用医薬品としてはこれらの成分の小児に対する安全性はほぼ確立されているそうだ。
だけどそのデータだけじゃ足りないんだな。
それを商品に反映するにはもうワンステップ『この商品』が安全であるという実験を踏まえなきゃならないらしい。
これ、場合によっては大切なストッパーだけど、場合によっては極めてナンセンスな決まりだよなぁ。
もうちょっと上手く立ち回れる規制にならんもんかね。
「診断はしちゃダメ!でも薬は売っておk」
なんて無茶振りを平然と要求するヤツらにそんな柔軟性求めても無理か。

だから15歳未満のガキに使ってやりてー親御さんは、どうしたら良いか、もう分かるな?
おいらは止めねーぜ。
勝手に客が商品を選んで持って行けるような矛盾した現行法が悪いんだ。
それが第一類医薬品でない限りは努力義務であり、薬屋なら誰もが認識してる立派な法の抜け穴、つまり合法だよ。
丸見えの穴をいつまでも放置してる無能のせいさ。
存分に「自己責任で」やってくれ。

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posted by 猫耳将軍 at 21:17| Comment(15) | TrackBack(0) | お薬もろもろ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする